世帯主の年齢階級別の所得の状況(厚生労働省「国民生活基礎調査」)

「平成16年 国民生活基礎調査の概況」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa04/index.html
でみれる。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa04/2-3.html

世帯主の年齢階級別に1世帯当たり平均所得金額をみると、「50〜59歳」が 763万8千円で最も高く、次いで「40〜49歳」、「30〜39歳」の順となっており、最も低いのは「29歳以下」の 312万4千円となっている。
 同様に世帯人員1人当たり平均所得金額をみると、「50〜59歳」が 244万円で最も高く、最も低いのは「29歳以下」の160万9千円となっている。(表7、図10)

で、
きのうのエントリ(http://d.hatena.ne.jp/k-i-t/20051118#p1)で話題にしてた記事で気になったのが、
新聞記事による調査結果の要約が

男性よりも女性、高齢層よりも若年層のほうが幸せを感じているが、所得の高さと幸せは必ずしも比例しない−。大阪大学社会経済学研究所が全国の六千人を対象に行ったアンケートで、日本人の考えるこんな「幸福感」が浮かび上がった。

みたいになっていることで、

所得の高さと幸せは必ずしも比例しない

というけれど、
内容を見ると、

所得(世帯全体)をめぐっては年収千五百万円までは所得が上がるにつれて幸福度も上昇したが、千七百万円以上になると逆に低下するという皮肉な結果も出た。

っていうことになってて、じゃあ年収1700万円の世帯って全体の何%おるの?1500万円のやつらと1700万円のやつらとどっちがちょっぴり幸福か不幸か、なんてことは、日本人全体の像を描き出す上では瑣末なことにすぎんのではないか、と。
「五分位階級別の所得の状況」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa04/2-2.html

全世帯を5等分した所得五分位階級別に所得金額をみると、最も低い第I階級は219万円以下(1世帯当たり平均所得金額131万4千円)、第II階級は219〜390万円(同305万4千円)、第III階級は390〜582万円(同478万1千円)、第IV階級は582〜862万円(同710万5千円)、第V階級は862万円以上(同1272万9千円)となっている。(図9、表6)

というわけで、
たぶん日本人の95%以上ぐらいにとっては(あるいはすくなくとも、産経新聞の当該記事にかじりついてためいきをついたりほっとしたりしているふつうの読者のほとんどにとっては)、ほんとは、

所得の高さと幸せは比例する

と要約すべきなんである。たぶんね。やれやれ。