- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2002/07/25
- メディア: DVD
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さいしょのところで、タコ社長ともめて寅が出て行くのをひきとめるときに、葡萄の汁がついた寅の手を、さくらがエプロンでぬぐうところ。
アメリカの寅次郎の男が大衆演劇の蝶々夫人にさくらの姿を重ね合わせて拍手絶叫するところ。
さいごの別れるところ。
なにげにアメリカロケもやってる?し、ヘリコプターも飛ばしてる(たぶん)し、おなじみの大衆劇団一座は出るし、日米ダブル寅さん、さくらも含めてトリプルヒロイン、で、ちょいやくで殿山泰司は出る、犬塚弘は出る、なにげにお徳な一本。
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山田宏一の寅さん評。
- 作者: 山田宏一
- 出版社/メーカー: ワイズ出版
- 発売日: 1997/11/01
- メディア: 単行本
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・・・渥美清が演じるキャラクターには、どうしようもなく望郷の想いに駆られている男の典型的なイメージがあって、想像過多のユートピアに裏切られる、やるせない男の純情を、画面いっぱいに吹き散らしていた。
いままさに自分がいるところこそ本当の故郷なのに、いつもどこか知らない故郷にあこがれ、夢をみつづける男、これこそ山田洋次監督がそういったすべての映画的イメージを集成して渥美清に託した車寅次郎の人物像であり、極端に純粋に類型化されたキャラクターであるといえるだろう。・・・
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・・・柴又は、本当に寅さんのふるさとであろうか? たしかに、おいちゃんもおばちゃんもいるし、とくに、可愛い妹のさくらが住んでいる。だが、寅さんは、何度帰って来ても、失恋して、また去って行くのである − 去って行かざるを得ないのだ。なぜなら、車寅次郎の心のふるさとは現実のふるさとよりも大きく、すばらしすぎるのだ。車寅次郎は、まるで明日なき命をかけた絶望的な人間であるかのごとく、現実の情況から飛躍してしまう。これは一種のニヒリズムかと思うと、もちろんそんな深刻なものではないのである。にもかかわらず、渥美清の暗く何かを見すかしたような冷静な顔の印象・・・
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ついで、というわけでもなく、今日はいつもと違う久々のルートで職場に行ったので途中で久々の本屋に立ち寄って、そこで、先日さる会合でゲットした図書券を使って、山田宏一を購入。
- 作者: 山田宏一
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
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