<プール事故>自治体合併で点検回数減っていた

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060801-00000033-mai-soci

埼玉県ふじみ野市営プールで戸丸瑛梨香ちゃん(7)が吸水口に吸い込まれ死亡した事故で、管理責任者の自治体による点検が、合併により昨年までの毎日から、2日に1度に減っていたことが分かった。直近の点検は7月28日に行われたが異常はなかったという。県警捜査1課と東入間署は、市や委託されている管理会社の設備管理や点検状況について詳しく調べている。【山崎征克、小泉大士】
 ふじみ野市は昨年10月、旧上福岡市(人口約5万6000人)と旧大井町(同4万8000人)が合併して誕生した。事故のあったプールは、合併前は旧大井町の町民プールとして使われており、当時は職員が毎日、管理会社の現場責任者からの聞き取りや全体の見回りなどの点検をしていたという。合併後は2日に1回になり、事故前は7月29、30日が土、日曜だったため、直近の点検は同28日だった。ふじみ野市は点検が減った理由を「合併で管理施設が倍増し職員の手が回らなくなった」と説明している。
 また同プールでは現在、50分遊泳した後、休憩時間を10分設定し、その間に監視員らが気温や水温を中心に確認している。事故前の31日午後0時50分からの点検では、瑛梨香ちゃんが吸い込まれた吸水口の異常には気付かなかったという。
 このプールは起流ポンプ3台を使用。1台当たり毎分10トンの水を吸水口から吸い込んで再びプールに排水することで水の流れを作っている。瑛梨香ちゃんは吸水口から吸い込まれ、約12メートル先の起流ポンプの手前の直径約30センチの管にはさまっていた。プールには事故当時、現場責任者と看護師、監視員13人がいたが、監視員はほとんど高校生のアルバイトだった。
毎日新聞) - 8月1日13時48分更新

なるほど、しかるべき背景のある&おなじことがおこってもふしぎのない問題なわけですなあ。
市町村合併にせよ、公的施設の管理委託にせよ、予算の切り詰めにせよ、公務員の削減にせよ、同じ方向性を向いている一連のうごきなわけで、ふんいきだけで安易にやるとやはり問題が起こってくるわけであるな。
まぁ、だからたとえば

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060801-00000201-yom-pol
公務員給与、2年連続のマイナス勧告へ…人事院
 人事院は31日、国家公務員一般職給与に関する2006年度の勧告で、月給を引き下げる方向で調整に入った。
 マイナス勧告は2年連続で、公務員給与が民間より高い官民格差を解消する狙いがある。1日に開く「公務公共サービス労働組合協議会」との局長級会合でこうした方針を伝える。
 人事院は勧告の根拠として民間給与実態調査を実施している。今年度から50〜99人の小規模企業も調査対象に加えており、民間給与の水準は前年度より下がる公算が大きくなった。人事院は、8月8日にも内閣と国会に勧告する予定だ。政府は今秋の臨時国会で給与法を改正し、4月にさかのぼって適用する運びだ。
(読売新聞) - 8月1日10時54分更新

こういうニュースも連動してるのやろうけど。

あと、こっちも。
”後退”するのがいいわるい、というより、あっさり実現困難と認めることになるような公約を軽々に掲げる候補者も候補者、それを黙ってor喜んで当選させた県民も県民、負けちゃった対立候補対立候補、やれやれ、ということではないかしら。
結局のところ県職員の削減なり公社統合なりの方向性は、必要なら必要と言うことなんやろう(滋賀のことは知らんけれど)し、まぁ、選挙のときに花火を派手に上げて評判をかっさらって主導権を掌握しようというのも、まぁ、あながち悪いとばかりはいえないのだけれど、
なんか、雰囲気だけで安易にやっちゃうんだとしたらねえ。と思う。前のニュースと関連づけるとすれば。

http://www.chunichi.co.jp/00/sei/20060801/mng_____sei_____003.shtml
就任10日で次々“後退”
嘉田知事マニフェスト 
 滋賀県議会7月議会の代表質問で、県議会からは、嘉田由紀子知事が掲げたマニフェストに質問が集中した。これに対し、嘉田知事は県職員の削減などの数値目標については早くも軌道修正を表明。知事就任から10日余りでの“後退”発言に、県議からは「県民との約束をどう思っているのか」などの声も出ていた。
 「2010(平成22)年度までに、1850人の削減をすることは現実的には極めて困難な数字」。マニフェストに盛り込んだ人件費抑制の方法を問われた嘉田知事は、あっけなく実現困難との見解を示した。
 マニフェストでは、県職員の1割に当たる1850人の削減目標を明記。しかし、教員と警察官については法令で定めた職員数の基準により、削減の対象とするには難しい事情がある。
 また、来年度からの県内全小中学校で35人学級の実施は「予定した以上の人件費がかかるほか、大量の教員採用が必要」とし「一部の学年から実施する方法を検討する」と後退。さらに負債総額が1000億円を超える県造林公社とびわ湖造林公社についても、経営健全化に向けて両社統合を掲げたが「法人形態、構成団体も異なり、公社の組織体制については幅広く議論したい」とトーンダウンした。
 嘉田知事は「新人として大きな組織や権力を持っておらず、精いっぱい努力してマニフェストを作成したが、情報や時間が限定的だった」と弁明した。
 これに対し、最大会派の自民党・湖翔クラブの三浦治雄県議は「マニフェストは県民との約束。就任10日ほどでこれでは今回の選挙は何だったのかということになる」。また民主党・県民ネットワークの出原逸三県議は「内容が変わることはあってもよいが、(新人だったという)立場のせいにする発言は好ましくない」と苦言を呈した。
 代表質問後に会見した嘉田知事は「実現困難なところは、正直に申し上げている。約束違反だと言う方もいるかもしれないが、それは県民が評価してくれることだと思う」と述べた。


あーん?
ていうかそれ以前の問題かなあ。続報。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060801-00000129-mai-soci
<プール事故>管理委託会社が監視員募集など下請けに丸投げ

 埼玉県ふじみ野市営プールで戸丸瑛梨香(えりか)ちゃん(7)が吸水口に吸い込まれ死亡した事故で、プールの管理を委託されていたビルメンテナンス会社「太陽管財」=さいたま市北区=が、プールに社員を派遣せず、監視員の募集や教育も下請けに丸投げしていたことが明らかになった。ふじみ野市との委託契約約款では、下請けへの再委託には市の承諾が必要だが、同社は市に申請していなかった。
 1日会見した斉藤敏雄社長(37)によると、92年に初めて同市とプールの業務委託契約を結び、契約が取れた年は、さいたま市見沼区の業者に再委託していた。太陽管財が作った「安全管理マニュアル」を下請け業者が修正して使用。そこから派遣された現場責任者がマニュアルを持ち、内容は口頭でプールの監視員に伝えていたという。
 事故は、針金だけで固定された吸水口のふたが外れて発生したが、斉藤社長は「さく(ふた)が外れる想定はしていなかった。今回のケースに関する緊急対応マニュアルはなかった」と話した。
 一方、ふじみ野市もこの日会見し、1日午後に斉藤社長からあった電話で初めて、再委託を聞いたという。北村政夫助役は「再委託の届け出はなかった。契約約款に明らかに違反しており、大変遺憾。至急調査したい」と述べた。
 同市によると、太陽管財はオープン前の7月5、7日に流水プールを安全点検。A4判2枚の管理作業報告書を市に提出したが、清掃のほかは起流ポンプ点検だけで、特記事項はなかった。池本敏男教育次長は「当然、ボルトなども点検しているはず。書いてないのは問題がなかったのだろう」と述べた。【浅野翔太郎、小泉大士】
 ◇自治体職員の点検、毎日から2日に1度に減る
 また、旧上福岡市と旧大井町が合併してふじみ野市になった今シーズンから、このプールの自治体職員による点検が、昨年までの毎日から、2日に1度に減っていたことが分かった。
 昨年10月の合併前は旧大井町の町民プールで、当時は町職員が毎日、管理会社の現場責任者からの聞き取り、全体の見回りなどをしていたという。合併後は2日に1回になり、事故前は7月29、30日が土、日曜だったため、直近の点検は同28日だった。ふじみ野市は点検が減った理由を「合併で管理施設が倍増し、職員の手が回らなくなった」と説明している。
 プールには事故当時、現場責任者と看護師、監視員13人の計15人がいたが、監視員はほとんど高校生のアルバイトだった。【山崎征克、小泉大士】
毎日新聞) - 8月1日23時5分更新