「<高校生意欲調査>「出世意欲」、日本は断トツ最下位」(「日本青少年研究所」(千石保理事長)の「高校生の意欲に関する調査―日米中韓の比較」)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070424-00000131-mai-soci

4月24日21時57分配信 毎日新聞
 日本の高校生は米中韓の高校生よりも「出世意欲」が低いことが、財団法人「日本青少年研究所」(千石保理事長)の「高校生の意欲に関する調査―日米中韓の比較」で分かった。「将来就きたい職業」では、公務員を選んだ高校生が日本では99年調査より約22ポイントも減少するなど、米中韓に比べ、明確な目標を持てない日本の高校生の実情が浮かんだ。
 調査は06年10月〜12月、日米中韓の高校生計5676人を対象に実施。進路や人生目標、職業意識などを聞いた。所属する高校を通じて実施したため、回収率は100%になるという。
 「偉くなりたいか」という問いに、「強くそう思う」と答えた高校生は中国34.4%▽韓国22.9%▽米国22.3%に対して、日本はわずか8.0%。卒業後の進路への考えを一つ選ぶ質問では、「国内の一流大学に進学したい」を選択した生徒は、他の3国が37.8〜24.7%だったのに対し、日本は20.4%にとどまった。
 また、将来就きたい職業(複数回答)では、日本は99年調査よりも弁護士や裁判官、大学教授、研究者の割合が低下。特に、公務員は前回の31・7%から大幅減となる9.2%だった。逆に「分からない」を選んだ生徒が6.2ポイント増の9.9%になった。
 千石理事長は「食べることに困らなくなり、今の高校生は『偉くなりたい』という意欲がなくなってきている。また、(従来『出世』と考えられてきた)職業に魅力や権威がなくなっている」と分析している。【高山純二】

まいどニュースになる「日本青少年研究所」の国際比較調査。
財団法人日本青少年研究所
http://www1.odn.ne.jp/youth-study/reserch/2007/gaiyo2.pdf
まぁ、そんなところかなあという結果ではあるけれど、
まぁ調査の現物を見ないとなんともいえんけれども、でも、「偉くなりたいか」という質問に「強くそう思う」と答える高校生が少ないことが「向上心のなさ」とは直接はいえない気はする。
たとえば「能力のある人になりたいか」という質問をしたら日本でももう少し数字はアップするような気はする。
「人間的に豊かな人になりたいか」とかさぁ、まぁ、いろんな聞き方はあるわけで、
それぞれ意味が違うわけだけれど、そのなかで「偉くなる」というニュアンスがもとめられてないだけではないか。
あるいは、「自分を高めたいですか」「向上したいですか」と質問したらどういう回答がかえってくるだろうか。
うーむ、高校生だとピンと来ないかもしれないけれど、若いサラリーマンとかOLさんとか、「自分を高めたいです」「スキルアップしたいです」みたいな返事はけっこう多く出るような気はする。
そうすっと、「向上したいですか」っつって「向上したいです」っつって回答する人が多ければ、そりゃ向上心は高いということになるわけだけれど、そのへんは調べてみたいところではある。
で、もういっぺんふりかえって、
「偉くなりたいか」という質問に「強くそう思う」と答える高校生が少ない、という結果を、「食べることに困らなくなったから」というふうに直結させるのは、まぁちょっと話が飛んでるように見えなくはない。
だいいち、じゃあ、5年前や10年前や20年前の高校生が今より食べるのに困っていたか、というと、べつに今と変わらない気もするし、むしろこれから格差だの下流化だの進んでいけばどうなるかはわからんですよ。