日本、数学10位に後退=下がった読解力も前回並み−OECD15歳調査

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071204-00000125-jij-soci

日本、数学10位に後退=下がった読解力も前回並み−OECD15歳調査
12月4日18時31分配信 時事通信
 経済協力開発機構OECD)は4日、15歳を対象とした2006年の国際学習到達度調査(PISA)の結果を世界同時発表した。日本は、数学的応用力で03年の前回調査の6位から10位に後退、得点も下がった。読解力も、大幅に落ち込んだ前回並みだった。科学への興味、関心がOECD平均に比べて低いことも判明し、「理数離れ」の傾向が鮮明になった。
 11月に公表済みの科学的応用力でも、日本は前回の2位から6位に順位を下げた。文部科学省は、11年度からの新学習指導要領で理数の授業時間を大幅に増やす方針。
 PISAは、知識や技能を生活場面に活用する力を見るテストで、3年に1回、義務教育修了年齢を対象に実施。06年は57の国と地域から約40万人が参加し、日本では無作為に選んだ185校の高1約6000人が受けた。
 OECD加盟30カ国の平均が500点になるよう調整した結果、日本の数学的応用力は523点で前回より11点マイナス。同一問題でも正答率が下がった。読解力は498点で15位(前回14位)。

べつの記事。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071204-00000082-mai-soci
<国際学力調査>「理科に関心」最下位 数学的活用力も低下
12月4日18時25分配信 毎日新聞
 経済協力開発機構OECD)は4日、57カ国・地域で約40万人の15歳男女(日本では高1)が参加した国際学力テスト「学習到達度調査」(PISA)の06年実施結果を発表した。学力テストで、日本は数学的活用力が前回(03年)の6位から10位となり、2位から6位に下げた科学的活用力と併せ大幅に低下した。また、理科学習に関するアンケートで関心・意欲を示す指標などが最下位になり、理科学習に極めて消極的な高校生の実態が初めて明らかになった。
 ◇57カ国・地域が参加
 調査には、前回より16多い57カ国・地域が参加。日本では無作為抽出された高校1年の約6000人が参加し、学力テストでは「数学的活用力」「読解力」「科学的活用力」の3分野を、アンケートでは、理科学習への関心・意欲などを調べた。
 日本の数学的活用力は前回534点から523点に低下した。特に女子が男子より20点低く課題が残った。また、読解力は前回と同じ498点だったが、順位を一つ下げ15位となった。8位から14位と落ち込んだ前回と同様、OECD平均レベルではあるが、改善しなかった。科学的活用力はOECDが先行して公表しており既に前回548点から531点に低下したことが分かっている。
 関心などのアンケートでは、理科を学ぶ「動機」や「楽しさ」などについて、それぞれ複数の項目を尋ねた。このうち「自分に役立つ」「将来の仕事の可能性を広げてくれる」など、「動機」について尋ねた5項目では、「そうだと思う」など肯定的に答えた割合がOECD平均より14〜25ポイント低かった。これらを統計処理し、平均値からどれだけ離れているかを「指標」にして順位を出したところ、日本は参加国中最下位だった。
 また、科学に関する雑誌や新聞などの利用度を尋ねた「活動」の指標でも最下位。科学を学ぶ「楽しさ」を聞いた指標も2番目に低かった。こうした関心・意欲の低下が順位の低下につながった可能性もあるとみられる。【高山純二】
 ◇渡海文科相「そんなに落ち込まなくてもいい」
 渡海紀三朗文部科学相は「科学的活用力が前回2位から6位になったことは残念。しかし、上位グループなので、そんなに落ち込まなくてもいい」と話した。理科学習への関心・意欲が他国よりも低いことには、「政策の中でより理科教育の充実が必要だと感じている」と述べ、次期学習指導要領改定で理数教育の授業時間を増やしていく必要性を指摘した。
 【ことば】◇OECDの学習到達度調査(PISA)◇ 生活に必要な知識や技能が15歳の子どもたちに身に着いているかを測定する国際的な学力テスト。00年に第1回調査が行われ、以後3年ごとに実施されている。00年は読解力、03年は数学的活用力、06年は科学的活用力を中心に調査が行われ、次回の09年は読解力を中心に調査される。今回はOECD加盟国30カ国、非加盟国27カ国・地域の約40万人が参加。09年は64カ国・地域が参加する予定。

ほかに
http://mainichi.jp/life/edu/news/20071204mog00m100035000c.html?inb=ytとか。