「囲碁将棋ジャーナル」の今週の解説が、女流名人挑戦者決定戦で小林泉美×謝依旻だった。おもしろげな、謝依旻らしい碁だった。闇試合になって、無類に強いという。

先日、学校帰りの電車でいっしょになった先生と、囲碁将棋のはなしをしていたのだけれど、将棋界では「出雲のイナズマ」こと里見香奈女流初段(http://www.shogi.or.jp/syoukai/zyoryuu/satomi.htmlキラリっ娘のそよ風日記)がいて話題になっているけれど囲碁ではどうなんですか?と訊かれて、
「ええっと・・・若くて強いのはいるんですが・・・」
「若くて強いけど何?」
「・・・アイドルになるかというと・・・なんていうか・・・」
「え、みっともないの?」
「いやあの、なんていいますかね、かわいくないっていうこともないかもしれないんですが・・・」
「えー何よ」
「あのぅ、あかぬけないっていうか」
「ほう」
「あのー、中国出身なんです」
囲碁はね、多いですね」
「それで、ほんとは台湾なんですけど、なんか感じとして四川省とかですね、広東省とかでパンダと育ってたのをえいやっと捕まえて日本につれてきた、みたいな」
「・・・」
「山奥の竹林の中でパンダと碁を打ちながら育ってきたのを日本につれてきたみたいな感じなんです」
「むちゃくちゃいうな」
「NHKの囲碁対局に出たんですけど」
「ほう」
「なんかスーパーで買ってきたようなパーカーで出てくるんです」
「・・・あかぬけないわけやね」
「あれはすごいんです。でもなんていうか、強いわけです」
「そうなんですか」
「それが、センスがいいとかそういうかんじじゃなくて、だけど無闇に力が強くて、闇試合とか泥仕合とかになって無類に強い・・・ていうか、なんか勝っちゃうんです」
「そういうのねえ・・・」
みたいな紹介の仕方をしていたのだけれど、あってますよね?まちがってますか。
この人です。

謝 依旻 | 棋士 | 囲碁の日本棋院
で、
今日の「囲碁将棋ジャーナル」の対局解説は、小林泉美×謝依旻で、これが、熱戦というか、食うか食われるかというか、ものすごい闇試合になってたようで、解説も、「ここまでは黒がよさそうだったのですが」「ここで白に勝機があったのですが」「次の一手がすばらしくて」「ここからが思いがけなくて」みたいな、二転三転の展開で、おもしろかった。終始、いずみちゃんペースだった、というふうに解説の黄九段は言っていたのだけれど、闇試合に引きずり込んでしまったのは謝依旻ペースのような気はする。
なので、「パンダと育った18歳」ってことで、お奨めの女流ではある。