「教育ルネサンス 学生をつくる(9)行動を記録 自省の跡」金沢工大のポートフォリオ教育についての記事を学生さんがチェックしてた。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20080613-OYT8T00273.htm

教育ルネサンス 学生をつくる(9)行動を記録 自省の跡
学生に毎日の行動を記録させる大学がある。
 「はいっ」「ソーレ」「はいっ」「ソーレ」

 石川県穴水町の七尾北湾に、カッターをこぐ学生たちのかけ声が響いた。同県野々市町金沢工業大学の1年生。最初は弱々しかった声も、30分かけて周辺をひと回りするころには力強さが出てきた。

 同大では1年生全員が、穴水町にある大学研修施設でカッター操船を経験する。人を思いやる心やチームワークを育てるのが目的だ。今年は新入生約1700人が15班に分かれ、順次施設を訪れた。

 そして、学生たちは、大学のイントラネット上の個人ページに穴水で感じたことや学んだことを書き込んだ。


 金沢工大では2004年度から、イントラ上に複数の「ポートフォリオ」の仕組みを構築している。

 なかでも、1年生全員が記入する修学ポートフォリオは、毎日の行動履歴を記録するものだ。

 記入項目は、「欠席・遅刻した講義科目と理由」「予習や復習、課題をした科目と所要時間」「部活動やアルバイトなどの内容と時間帯」「睡眠時間」など。課外活動も記入させるのは、課外も含めた勉強や人間関係の中で、総合的な人間力が付くと考えるからだ。

 学生は、毎日の行動だけでなく、1週間ごとに、週の反省点やその対策を100字以上で書き入れ、印刷して「修学基礎」の授業で提出する。遅刻が続き、夜にアルバイトをしている場合など、すぐに大学が指導できるというわけだ。

 しかし、ポートフォリオの目的は学生の管理ではない。自分の生活を振り返り、何ができていないか、気づかせることだ。藤本元啓(もとひろ)学生部長は「自己を管理し、評価し、次につなげることは、本来、自らやるべきことだが、今は、できない学生が多い。教員が介在して手を差し伸べている」と説明する。


 新入生の1人、工学部の飯岡豊さん(19)は、これまでに、毎週の勉強、ボウリングサークルでの活動の様子などをポートフォリオに書き込んだ。「今は効果はわからないけど、書くのが楽しくなってきた。後できっと役立つと思う」

 一方、工学部3年の沢田隆之さん(21)は、1年の時、最初は「面倒くさい」と思いながら入力していた。特に100文字以上の反省文が苦痛で、「今週は暇だった、しんどかった」程度しか書く内容がなかった。しかし、毎週理由付けをしながら書くうちに「自分を見つめるようになった」と認める。今では手帳を持って自己管理をするようになっている。

 学生たちは、時間の使い方が上手になり、ものごとの優先順位がつけられるようになってきたという。学生を伸ばすことで、その名を知られる大学は、社会人に必要な能力を、1年目から育てている。(山田睦子、写真も)

 ポートフォリオ 本来は、紙ばさみや書類入れという意味。転じて、教育分野では、学習の目標や記録などをファイルにして残し、その蓄積から成長を確かめる学習法を指す。バインダーなどに書類や写真などの記録物を入れていく方法が主流だが、コンピューター上にデータベースとして残していく方法も広がりつつある。

(2008年6月13日 読売新聞)

授業で学生さんがめっけてきたの。
まぁねえ、これやって自己管理、というのは効果あるだろうけどねえ。
自分も大学受験のときにこんなんやったなあと。
でも、大学全体でこういう取り組みをして、学生に生活記録を提出させるというのは、まぁなんていうか、うちじゃできないなあとは思いますしやりたくもないとも思う。
まぁ、管理的になるし。まぁ、実現可能な程度にやる方法を工夫することができるかどうか。