「国際成人力調査(PIAAC)」をこれからやるぞ、という文部科学省の広報。学力調査よりこっちのが本番。

http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/1287165.htm

国際成人力調査(PIAAC)
※PIAAC:Programme for the International Assessment of Adult Competencies
 国際成人力調査(PIAAC=ピアック)は、OECDが実施する「成人の必要不可欠で普遍的な能力」を測定することを目的とした世界初の国際比較調査です。
 16歳から65歳を対象として、「読解力」、「数学力」、「ITを活用した問題解決能力」及び調査対象者の学歴、職歴などについて調査します。その調査結果は、成人の能力と教育・職業訓練との関係などを分析し、生涯学習や学校教育に関する施策の立案に活用されることが期待されています。
 なお、スケジュールとしては、平成22年4月〜6月に予備調査を実施、平成23年から本調査を実施する予定です。
 国際成人力調査(PIAAC)について、更に詳しい情報を知りたい方は、調査の国内実施機関である国立教育政策研究所(※国立教育政策のホームページへリンク)をご覧下さい。

http://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/div03-shogai-piaac-2.html

国際成人力調査(PIAAC)
我が国は、OECD経済協力開発機構)が進めているPIAAC (Programme for the International Assessment of Adult Competencies)と呼ばれる成人*対象のスキル調査(国際成人力調査)に参加しており、本研究所が調査の国内実施機関となっています。(参考:PIAAC調査実施の仕組み)
 * この調査においては16歳以上65歳以下をいう。
日本のほか、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国、オーストラリア、カナダ、フィンランドを含む25カ国がこの調査に参加しています。
1.調査の目的
国際成人力調査(PIAAC)の主な目的は次の4点です。
今日の社会で求められる力(知識やスキルだけではなく、動機や行動の特性を含む人の力。コンピテンシー。)を特定し、その力を各国の成人がどの程度有しているかについてのデータを収集すること
個人の力が、本人の社会的成功にどの程度関係するか、また、国の経済的な成長など、社会全体としてどのような成果を生むかを検証すること
現在の教育訓練の制度が、社会が求める力を身につける上でどの程度の効果をあげているのか検証すること
今日の社会が求める力を向上させるには、どのような政策手段が有効であるかを明確にすること
2.調査の対象
無作為に抽出された日本国在住の16歳以上65歳以下の男女個人。
3.調査項目
国際成人力調査(PIAAC)は、日常生活の中で想定される様々な状況において、言語や図表であらわされた情報を理解し、活用する力を測定するもので、次の3分野について調査を行います。
読解力(リテラシー):社会に参加したり、個人の目標を達成したり、個人の知識や潜在的な力を向上させるために、文章や図表を理解し、評価し、活用する力
数学力(ニューメラシー):日常生活における様々な場面において、必要となる数学的な情報や考え方を検索し、活用し、解釈し、伝達する力
ITを活用した問題解決能力:デジタル技術、通信手段、ネットワークを用いて情報を収集し、評価し、他の人とコミュニケーションをし、現実の課題を成し遂げる力
また、これらのコンピテンシーがどのように形成され、あるいは失われていくかを検証するため、職場でどのようなスキルが求められているか、学歴、職歴、収入、学習活動への参加状況などを尋ねる属性調査を行います。
4.調査方法
属性調査については調査員が口頭で質問をし、回答をコンピューターに入力する面接方式で行います。読解力(リテラシー)、数学力(ニューメラシー)、ITを活用した問題解決能力については調査員立ち会いのもとで、コンピューターに直接回答を入力していただくか、コンピューターで回答するのが困難な場合には筆記での調査を行います。
※ パイロット調査(試行的調査)についてはITを活用した問題解決能力についての調査は行いません。また、コンピューターは使用せず、すべて筆記での調査となります。
5.調査スケジュール
 調査スケジュールは次のとおりです。
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http://www.kyozaishinbun.com/article/news/05/pisapiaac2011.html

2009年11月19日
PISAの「大人版」 ―国際成人力調査「PIAAC」が2011年に実施予定
経済協力開発機構OECD)は、「成人が社会で必要とされる能力」を測定する初の世界的調査「国際成人力調査(PIAAC:ピアック)」を2011年に実施予定。日本も、文部科学省国立教育政策研究所が中心となって調査に参加する予定。2010年に予備調査、2011年夏に本調査を行い、結果は2013年に世界同時公表される見込み。
ピアックは、OECDが世界の15歳の子どもたちを対象として行っている「国際学習到達度調査(PISA)」の大人版。日本、アメリカ、イギリス、フランス、フィンランド、韓国など計25カ国が参加する。16〜65歳を「成人」として各国で無作為に抽出された男女5000人を対象にピアック調査員が直接面接、パソコンを使って出題する。
文部省の国立教育政策研究所によると、問題は「読解力」「数学力」「ITを活用した問題解決能力」の3項目が用意されている。「読解力」や「数学力」では、世界の気温変化が示された図の情報を分析するなど、文章や図表から情報を読み取って活用する能力などを測定するようだ。
「ITを活用した問題解決能力」の調査では、たとえば「ウェブ上の情報を確認して自分のスケジュールを調整し、メールする」といった内容の指示を受けて、調査のために独自に作成されたメールソフトを使うなどして「回答」するとのこと。
このほか、学歴、職歴、収入のほか職場で求められている技能の内容、新聞・雑誌、学術論文を読む頻度などの回答データも測定に使われる。
OECDでは、これらの結果の分析から成人に必要な「社会対応能力」を特定。(1)各国の成人が持つ能力、(2)個人の能力と社会的な成功・経済成長との関係(3)教育や職業訓練制度の効果―を把握し、将来の政策に活かす。
国立教育政策研究所では、この調査で「日本の大人の学力」の把握に取り組むとともに国際比較に乗り出すという。世代間の能力差など、日本の教育について考えるソースにしたい考え。PISAでは日本の教育水準低下が指摘され話題となったが、ピアックはそれに並ぶ衝撃を与えるのだろうか。

PISAの結果でもって、子どもの学力低下だなんだと言っていたけれど、なんかそういう話題になると、えらそうなおじさんおばさんたちが、いままでゆとりで子どもを甘やかしすぎた、やはり詰め込み復活だー、学力テストでプレッシャーをかけて教師もろともテスト勉強やれー!、みたいなことばかり気分よさそうに吠えてて、不愉快だった。
PIAACでもって、大人の能力を調べてみたら、点数が高くても低くても、それをもとに居丈高な物言いをする人は出てきにくいんじゃないかな。自分のことだから。
でもって、うまくすると、おもしろそうなデータがでてくるかもしれない。まぁ、テストの内容や評価方法にもよることになるんだろうけど。