本日の、まぁなんといいますか。Wikipediaの「ラベリング理論」の項目。

学部2回生のゼミで、学会誌の論文を読ませている。とうぜん、学生諸君は、わからないことばがあるので、「パソコンで調べましたー」ということになる。それでWikipediaというのが出てくるわけですが、今日はけっこういいかんじのがでてきましたよ。「ラベリング理論」の説明。
ラベリング理論 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%90%86%E8%AB%96

ラベリング理論
提供: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
 
ラベリング理論(ラベリングりろん、英: Labeling theory)とは、1960年代に従来の社会病理学的なアプローチとは一線を画し、ユニークな視座を示した逸脱についての概念で、シカゴ学派に属するH・S・ベッカーらによって提唱された。
同理論は、マートンの自己成就的予言やE・M・レマートの第二次逸脱といった概念を基に発展した。
たとえば、髪を染めている者自体を主観的に「不良」であると定義することによって「不良としての定義」が成立するという実在論的な考え方を排し、逸脱などの行為は、他者の客観の集合により構築されると主張したものである。誰かが主観的に逸脱(犯罪等)だと定義しても、それだけでその定義は成立せず、客観的に成立していることが重要であるとする。こうした考え方は後にJ・I・キツセやM・B・スペクターらにより構築主義へと展開されていった。
 
関連項目
犯罪学
シカゴ学派 (社会学)
犯罪社会学
構築主義
非行
ピグマリオン効果
 
カテゴリ: 社会学 | 価値観

いろいろこまりますね。
ものはついでということなので関連項目となっている「構築主義」も見てみる
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A7%8B%E7%AF%89%E4%B8%BB%E7%BE%A9

社会構築主義
提供: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
(構築主義 から転送)
 
社会構築主義(社会的構築主義、社会構成主義、social constructionism or social constructivism)とは、現実(reality)、つまり現実の社会現象や、社会に存在する事実や実態、意味とは、すべて人々の頭の中で(感情や意識の中で)作り上げられたものであり、それを離れては存在しないとする、社会学の立場である。これはヘーゲルの理論を基礎にして、デュルケームによって発展され、ピーター・L・バーガーとトーマス・ルックマンによる1966年の著書『現実の社会的構成』によりアメリカで有名になった。シュッツ、バーガー、ルックマンらの現象学的社会学ハロルド・ガーフィンケルらのエスノメソドロジーグラムシヘゲモニー論やフーコーの権力理論などに想を受けた最近の社会学流派のことを一括してこう呼ぶ。

「すべて人々の頭の中で(感情や意識の中で)」っていう書き方が、そうとうぐっときますね。

構築主義への批判
構築主義本質主義との対立から生まれたと言って良い。本質主義は、デリダなどいわゆるポスト構造主義の研究者が批判する対象である。デリダ脱構築(deconstruction)を主張し、社会の中のすべての現実や、社会現象や意味は、人間が作り上げたものにすぎず、社会の中には本質的な実在は存在しないと主張する。しかしこのような立場では、多くの社会現象は具体的に分析不可能となり、考えること自体が無意味となってしまうと言える。

構築主義本質主義デリダなどいわゆるポスト構造主義脱構築→「社会の中のすべての現実や、社会現象や意味は、人間が作り上げたものにすぎず、社会の中には本質的な実在は存在しないと主張」→しかし→「このような立場では、多くの社会現象は具体的に分析不可能となり、考えること自体が無意味となってしまう」→いろいろまわりみちをしたあげくに「しかし」のところでたぶん難しいことはいったんぜんぶ忘れて、ちゃぶ台をひっくり返すところがじつにいい。

まぁなんというか・・・いろいろこまりますね。