『デトロイト・メタル・シティ』やってた。深夜アニメのほうがいい。

デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]

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原作マンガは読んでなくて、でも松ケンで映画化されたときに話題になってたので、その噂に聞くかぎり鉄板におもしろいはずの話で、このところ深夜アニメでやってるのを見たらやっぱりおもしろかった。なのだけれど映画はたいしたことなかったなあという感想。
デスメタルというのがどのへんか、くわしくは知らないけれど、自分的には、ナパーム・デスっていうバンドがあってですね(それを聴くきっかけになったのはボアダムズ、それを聴くきっかけになったのがジョン・ゾーンなわけだけれど)、これがジャンルとしてはハードコアパンクとかグラインド・コアとかいうので、それはCDも買って喜んで聴いていたし授業で学生さんにも聴かせたりしていた(学生さんたちは音楽の趣味が狭すぎるのでねえ)。なので、デスメタルっていうのもその延長上ってことで理解している。その限りにおいて、意外と嫌いではない。
で、アニメ版は、このところ見た限りでは、「DMCクラウザーさん」と「根岸くん」が完全に分裂して平行していて、デスメタルデスメタルとしてやっているので、いいのだけれど、映画版は、両者を重ね合わせて「音楽で夢実現」みたいなことになってるので、ダサいし、デスな世界観じゃないのだ。そのへんが不満である。
アニメ版は(っていうことはたぶん原作が)「デスメタル」およびその信者を笑いつつ、ちゃんと「渋谷系」およびオサレ系ワナビーくんたちのことも笑っていて、それはそれとしてまたデスメタルカジヒデキもちゃんと魅力的に(戯画的に、でも戯画でありながらなお魅力的に)見せてるわけで、そこんところが重要なはずだと思う。