通勤電車で読む『就活って何だ 人事部長から学生へ』。いい本。学生に薦めたい。

就活って何だ―人事部長から学生へ (文春新書)

就活って何だ―人事部長から学生へ (文春新書)

たしか、はてなで就職がらみの本の感想文を辿っていたときに、学生の人かだれかが言及していて、ちょっと読みたくなって読んだ。面白かった。
学生に薦めたい。
有名人気企業15社、三井物産やらサントリーやらフジテレビやら電通やら・・・の採用責任者へのインタビューまとめがならんでる本。それぞれの企業の採用活動のあらましとか、考え方とか、ぐっとくる事例とかが、けっこうざっくばらんに書いてある。そういう世界は、学校の中にはなくて、学生諸君は就職活動をするまで出会わない世界だろうし、就職活動をしていても、採用側が何を考えているのかをわかってないでじたばたしたり一喜一憂したりしている学生がほとんどなんじゃないかな。そういういみで、こういうの学生さんに読ませておけばいいかも、と思った。
まぁ、「うちの会社は最終的には人物を見ています」みたいに言われれば、「人間力って言うな!」みたいな感想をいだきたくなる気分もわからなくはないし、ここに登場する有名人気企業ではない企業や、ここに登場するような有名企業から内定をもらえない学生たち、ようするにごく普通の大部分の企業や学生たちが、「浅」くて「人間的魅力」が無いというふうになってしまうと、剣呑でもある。なんだかんだいってここに登場する企業は、数万人の応募者を切って切ってふるい落としまくって数百人とか数十人とかだけを掬ってるわけで、それは物理的に情け容赦の無いふるい落とし方をしてるっていうことである。そういうことをやりながら、「人間」なんて言われると、うーむ、と思わなくはないってのもある。
ま、でも、それもふくめて、おもしろい話や魅力的な学生たちの話がいろいろ登場するので、学生さんは読むべきである。