通勤電車で読む『よくわかる学級ファシリテーション』。これ大学もだなあ。

よくわかる学級ファシリテーション?―かかわりスキル編― (信頼ベースのクラスをつくる)

よくわかる学級ファシリテーション?―かかわりスキル編― (信頼ベースのクラスをつくる)

これ、小学校の学級づくりの本。なのだが大学でもだなあと思いつつ。それは、いまどきの大学生が小学生レベルだ!ということではなくて、こういう小中学ぐらいの「学級づくり」というジャンルの、いろいろな技術っていうかテクっていうかノウハウっていうか、の蓄積というのは大学界隈をうろうろしている人種には想像もつかないほど厚い、ということ。
「先生が子どもたちの「心の体力」を温めることを大事にする」「「信頼ベース」のクラスづくり」で「「幸せな子ども時代」を支える」っていう。それが、カウンセリングみたいな、個別の心だけに照準するやりかたではなくて、子どもたちはクラスの中で生きているのだから、クラスをつくることによって子どもたちの心を温めていく、怒って怒って子どもたちを抑え付けて「「怒ることの公平性」によってクラスを保とうとする」のではなく、「「温めることの公平性」で信頼ベースのクラスをつくる」、そのなかではじめて、一人一人の子どもたちも生きてくる(なんでもむやみに集団主義にするのとは逆で)、というやりかたを、(名人芸的・秘教的なやり方ではなくて)だれでもアクセスしてシェアできるような技術として開発して蓄積する、みたいな。
で、読んでると、これは大学で授業改善とかFDみたいな話をしているときには出てこないはなしだし、でもヒントがたくさんありそうだし、それはたとえば一般の組織のファシリテーションということでいっても、「学級づくり」というのはすごくお手本になると思った。