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さきに見たのが『Wの悲劇』で、澤井信一郎監督。ふつうに見れた。という言い方をしたくなるのは、
二本目に見た『メインテーマ』が失笑ものだったから。うーん、このまえの大林宣彦にしても、この森田芳光にせよ、なんか失笑ものとしか言いようのないものを作ってしまってるように見えるんだけれど、こわいのは、それらが公開されていた時には、角川映画の薬師丸ひろ子主演作というと、ヒット間違いなしの売れ線映画だったような覚えがあること。これが大ヒットしていた成功作だった、ということは、当時の感覚ではこれこそが素晴らしかったということなのか。いやー、単に今から見て古い作品というだけではなくて(そんなことをいえば70年代や60年代や50年代の映画のほうがもっと古い)、底が浅くて拙劣であるように見えるのだけれど、この底の浅い拙劣さこそがおしゃれだったということなのか。あるいは、じつはこれこそが時代を超えて素晴らしい映画の可能性なのか。