『思い通りにYES!と言わせる 事業計画書の作り方・通し方』読んだ。後半はくだらない。

事業計画書の作り方・通し方 (PHPビジネス新書)

事業計画書の作り方・通し方 (PHPビジネス新書)

某ほがらかな出版社のサイトで言及されてるのを以前、目にして、なんとなく気になって読んでみた。ちょうど授業で学生さんたちに企画・運営をさせる、というのをやっていて、企画書を書いたりとかもその中にでてくるので、なんかヒントがないかな、という期待もあり。
で、そういうあれでいくとけっこう悪くない感じ。この本では「事業計画書」についてかいてあって、それは「企画書」とはちがって、「企画書」はいってみれば思いつきで、それをきっちり細部を詰めて根拠をもとに実現性を示してるのが「事業計画書」と。で、「事業計画書」を書くのは二、三日でできるけれどその背後に何カ月もの準備がある、つまり「事業計画書」は、しっかりした「事業計画」あってこそ書けるものだよ、と。そのへんの説教ぶりは、学生さんたちに授業で説教するときにやくだちそう。また、この本では冒頭から、「ワンシート計画書」と「総合計画書」を区別して、いろいろな数字や根拠や細かいところの説明を全部盛り込んだ「総合計画書」でなくまず「ワンシート計画書」の作り方が大事なのだ、と言っている。そのへんも、わかるわかるというかんじ。事業計画書は上司や他部署といった組織内のいろいろなひとたち(利害やモノの見方も異なる人たち)とのコミュニケーションのためのツールなんだから、要点をきちっと書いたワンシートの計画書を見せたほうが、相手もぱっと読みやすいし、そこから相手と一緒になって細かいところを実務的につくりあげていけば事業が組織内でスムーズにすすんでいくのだ、と。事前に自分で細部を詰めておくことが必要なのだけれど、同時に、事業は自分だけでやるものではないので、実際に事業計画が通っていくときには関係各部署の間で調整しながら具体化していくよ、と。そりゃそうだ。で、全部盛り込み型の「総合計画書」は、むしろ社外にもっともらしい資料を示す必要があるときに使うものなのだと。そりゃそうだ。
なわけで、そのへんの話はおもしろいのだけれど、後半は、組織の中で事業計画を通すためにはコミュニケーションが必要だ、最近の若い社員や若い管理職はコミュニケーションが苦手であるから困ったものである、そのてん私たち団塊の世代は議論大好きで・・・最近の若い社員はマージャンやゴルフをやらないのでけしからん・・・本当は社員旅行や花見、運動会をすべきで・・・うんぬん・・・とまぁそんなかんじなので、くだらない。