通勤電車で読む『ちゃんと話すための敬語の本』。橋本治だなあ。

ちゃんと話すための敬語の本 (ちくまプリマー新書)

ちゃんと話すための敬語の本 (ちくまプリマー新書)

学生さんに勧める本を読むシリーズ。すぐ読み終わった。橋本治だなあ、というのが感想。わかりやすい言葉で書いてある、ようなのだけれど、言わんとすることそのものは理屈っぽくて、しかも橋本治が自分の頭で考えた筋書きで組み立てて書き進めるので、その通りについていかないと理屈がつながらない、みたいな。「敬語」というのは身分の上下を前提にしていて、現代は身分なんか存在しないので「敬語」はなくしましょう、おしまい、という話だとすっきりするのだけれど、この本は、「でも敬語はつかうべき」というオチにもっていきたいというので、話が長くなる。そこで、身分の上下というのを「距離」みたいに言い換えてなんか説明しているのだけれど、あんまし説得された気にはならない。