非常勤先最寄りの書店で購入。『前田敦子はキリストを超えた』『年齢不問! サービス満点!! - 1000%大学活用術』

前田敦子はキリストを超えた: 〈宗教〉としてのAKB48 (ちくま新書)

前田敦子はキリストを超えた: 〈宗教〉としてのAKB48 (ちくま新書)

前田敦子』のほうは、卒論でアイドル論をやりたいという学生さんがいるので、まぁくだらないのはわかっているけれどこういうのも読んでおかざるを得んだろうね、と言った手前、じぶんでも読んでおかざるを得ないので購入。読みかけているけれど想像通りくだらない→読み終わったが予想以上にくだらなくて困惑した。AKBだのあっちゃんだのぱるるだののどうのこうのについて、いちいちこじつけてやれ資本主義を超えただの、カントのアンチノミーだの、アンチノミー2.0だの、リスク社会だの、否定神学だの、「超越者=超人」だの、アイロニカルな没入だの、アーキテクチャーだの、著者の人の知ってる単語を適当に(ていうかえらい熱気で)あてはめて力説しているのは、アイドルどうのこうのよりも、この人のいわゆる「現代思想」に対する理解の底の浅さを露呈してしまって、やめておけばいいのにとうんざりする。
書店ではほかにももクロの美学~〈わけのわからなさ〉の秘密~』というのも出ていて、帯に「東大准教授がハマったワケ」という惹句が書いてあったのだが、とにかくこういう、ただのロリコンのくせにそれを直視できないばかりかたかだか自分のチンケな性欲や性癖に大仰な御託を並べて正当化しようとするコンプレックス丸出しのエセ哲学オヤジ連中が自分の肩書をかくれみのに本を出版することをやめさせない限り、参考文献リストは際限なくふくれあがらざるをえんのだが、いったいどこまでそれに学生さんをつきあわせるかは思案のしどころ。
『年齢不問』のほうは、生涯学習社会における大学の社会貢献、ということをカタログ本的に紹介しているみたい。その切り口そのものは学生さんに勧めるべきと思ったので購入。→読んだ。よかった。うちの学生さんにも読ませたいし、大学広報部さんにも勧めたい。