非常勤先最寄り駅前の書店で買った塩田明彦『映画術』。

非常勤の授業が、今日でおしまい。いつものように、最寄り駅前の書店で見かけて、お、こんな本が、ということで購入。映画美学校で、演技科の学生むけに、7回の講義。演出のはなしをしつつ、演技のためになるような内容。で、べつに俳優志望じゃないふつうの人が読んでももちろんおもしろくて、監督の演出の手の内みたいな、監督になってみれば当たり前だけどそうじゃないと気が付かないようなことがあれこれ書いてあっておもしろい。最初の章が「動線」で、監督がロケ現場に行くとまずどういう「動線」をとれるかを見る、とか。動線をきちんと設計できれば、キャメラの位置とか演出とかも自然と決まって、俳優も自然に演技ができる、と。俳優の演技がどこかひっかかるときには、演出のどこかに問題があるのだ、とかなんとか。塩田という監督は、まぁそういう種類の演出をする人なわけである。