『極道の妻たち 決着』みた。初めて見たがなるほど岩下志麻かっこいい。かたせ梨乃も。

極道の妻たち 決着 [DVD]

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先日、某番組の最終回ということでやっていたゴクツマというのを、録画していたのをようやく見た。マイファースト極妻だったんやが、意外と岩下志麻がかっこよかった(落ち着き払った立ち姿と、一発で相手の眉間を撃ち抜く銃捌き)のでよかった。また、かたせ梨乃はこれまた別パターンのかっこよさ(ビートたけしみたいなグラサンでサブマシンガンを撃ちまくる)を見せていて、これも悪くなかった。ま、おはなしそのものはけっこうぐだぐだだったとは思ったけれど。だいたいあんなに派手に身内同士でじゃんじゃん殺し合っていたら物語もへったくれもないじゃんねえ。
ともあれ、映画シリーズ最終話のクライマックス最後の台詞が、岩下志麻の「死ね!」というのがなんともかっこよかった(ふつう主役の台詞じゃないよね)。

おもいだしたこと。
銃で撃ったりするシーンが多いのだけれど、景気よくパンパン音がしない、つまり、サイレンサーをつけているということなのかな? 拳銃だとプスッ、プスッ、という音だし、かたせ梨乃のサブマシンガンもプップップップッ・・・という音で、総じておもちゃみたいな音なんである。これが、まぁ今どき街中で撃ち合いをするならサイレンサーつけてるよねえ、というリアリズムでもあるのだろうけれど、それよりも、ああいうおもちゃみたいな音で人が簡単に死ぬんだ、という感じがして、そのへんは悪くなかった。北野武とか黒沢清とか、暴力シーンがそっけないのが怖い、みたいなのがいいところなわけだけれど、そういう怖さというのが、極妻みたいな「ふつうの」映画でも、みてみたらきちんと出ていたということ。まぁ、北野武黒沢清が偉くて中島貞夫が通俗、という見方自体がよほど転倒した先入観なわけであるね。