通勤電車で読んでた『なぜ人は走るのか』。

なぜ人は走るのか―ランニングの人類史

なぜ人は走るのか―ランニングの人類史

某所で勧められていておもしろそうだったので読んでみた。ランニングということについての、まぁ副題通りの人類史、というやつで、インカ帝国古代ギリシアからはじまり、中世から近代にかけて、いろいろな時代と国のランニングについて、25章にわけて書いてある。厚いけど、まぁところどころおもしろい。とうぜんのはなし、走ることはもともとスポーツではなくて、伝令とかそういうものだったわけで、また見世物としてのランナー、それで賭けをするようなランナー、の時代があり、そういうんじゃないものとしてのアマチュアリズムみたいなものが出てきて近代スポーツ、という筋書きとか、けっこうおもしろい。最後の方の章では日本のマラソンランナーとして瀬古(と中村監督)が紹介されていて「禅の心で走る」という章題。なんだか日本っていうと禅とかいうけどここに書いてあるトレーニングの様子なんかべつに禅でもなんでもないわ、とか。そして中国の監督の章(すこぶるおもしろい)、西アフリカ出身のランナーたちの章、などあって、まぁまんべんない。