通勤電車で読む『独居老人スタイル』。これはいい本。帯にいわく「独居老人=哀れな晩年? いわれなき偏見をぶち壊す」。

独居老人スタイル (単行本)

独居老人スタイル (単行本)

新聞サンヤツ広告か何かで見かけて、よさげだったので読んでみた。よかった。
帯にいわく

ひとりで生きて、なにが悪い!
独居老人=哀れな晩年? いわれなき偏見をぶち壊す 大先輩たちのマイクロ・ニルヴァーナ
あえてひとりで暮らすこと。あえて空気を読まないこと。
それは、縮みゆくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルだ。

このメッセージは、そうとうぐっとくる。いわゆる「家族」を形成させる社会からの圧力はいくつかあって、ロマンティック・ラブ→結婚、みたいな圧とか、子どもを持て、みたいな圧とか、あるわけだけれど、うちらの世代はその辺の防衛ラインを次々突破してきたとも言えるわけで、そうすると最終ラインとして「老後のため」「孤独死の悲惨」みたいな圧があるわけである。でもまぁ、いま子育てをしている皆さんだってさぁ、じゃあ老後に子供に面倒を見てもらえるかというと、さあね、あてにしてていいものやらね、ということになるわけで、まぁ独居老人という選択肢はいまげんざいあたりまえの「家族」を作っている人たちまで含めて、現実的にかなり大きな割合を占めるような気もするし、それを悲惨とか恐怖とかばかり言ってるより老人独居しやすいしくみを作りましょうみたいな話とか、まぁしかしそれよりさしあたりこの本のように、好きに生きてる独居老人の姿をみならっておく、などというのは大ありである。
ハズレのない著者だと思うけれど、やはりアタリだと思う。