『オセロ』。嫁が美人。VHSから救出するシリーズはオーソン・ウェルズ特集にはいっている。

オセロ / シェイクスピア名作映画集 CCP-298 [DVD]

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オーソン・ウェルズというのは

「権力を持った人間が主人公であり、そしてその人間は常に孤独であり、自分の権力をどういうふうに使っていいのかもわからなく、子どもっぽくふるまい、そしてどんどんまわりから隔絶してしまって、最後に権力の過剰によって死んでしまうという、そういう悲劇的な死に方をする」
「僕らは『市民ケーン』を見て、ああ、ケーンさんの言うとおりだ、やっぱりわかる、あの人いい人だったんだなとは思わない。そうじゃなくて、最後までわかんないなあと。われわれ凡人にはかなわないな、でも彼はかわいそうな人だったんだなというふうになる。権力の頂点にある者の孤独さとか周囲との隔絶、それからそれが相対的に呼び寄せてしまう幼児的なもの、あるいはどうしても到達できないノスタルジー。そういったものがウェルズの主題として一貫してあったんじゃないかと思います」

という、四方田犬彦の解説(『シネクラブ時代』という本に入ってる)で、もうなるほどと思ってしまって、これもまぁそういうかんじと言えなくもない。でも嫁役の女子が美人なのでむつかしいことは置いといてかまわないと思う。

シネクラブ時代―アテネ・フランセ文化センター・トークセッション

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