VHSから救出するシリーズ『二十歳の微熱』。

二十才の微熱 [DVD]

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これ93年の映画で、たぶんBLというのはまだない時代で、でもたしか「やおい」というのはあったはずで(自分が教育実習に行った先の中学生に、いまで言う腐女子的なのがいて同人マンガを描いたり買ったりしていて、いろいろ教えてもらった記憶があるけれどそれが88年ごろのはず)、まぁそのぐらいの時期のオサレゲイ映画。Wikipediaによると、ふむふむ、監督の人がゲイでその後もゲイ映画をたくさん撮って賞など得ているのであるらしい。なのだけれど淀川評(産経新聞 ENAK 銀幕旅行/「二十才の微熱」)は酷評もいいとこなのである。で、まぁそれはそれとして、ゲイ的な評価はともかくとすると、主人公が大学生で、93年当時の学生生活というのは(自分もまだ大学院生でうろうろしてたというのもあるし)、みょうに懐かしい感じがした。主人公男子のワンルームマンションの感じとか、そこに先輩女子が訪れてくるわけだけれどフローリングの上に座布団を置いて正座で座ってる感じとか(今でも学生さんはそんなかんじなのかな?)、いっぽう先輩女子の家に不意に呼ばれて、そしたら母親に引き止められて夕食を食べてくことになり、狭苦しい居間の狭苦しいちゃぶ台を家族にまざって囲むことになり、「やっぱり男の子がいるといいわねえ」など言われることになり、みたいな展開は、まぁ自分ではないけれど映画的かドラマ的か、これまた妙に既視感があって懐かしい。なわけで、ゲイ的なぶぶんよりかは女子たちの存在感や女子たちとのかかわりかたのほうにちょっといいところがあったわけである。