- 作者: 上条勇
- 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版
- 発売日: 2015/05/01
- メディア: 単行本
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そしてしかし、ついでにいうと、ジェンダーみたいな感覚で読むと、いかにも団塊世代のオヤジくさくてうんざりさせて逆にほほえましいほどである。オヤジギャグのつもりが、素で地金がでてしまっているかんじなのだ。
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〈夫婦生活円満のために〉
こうならないようにジャパニーズ・ビジネスマンは日々努力しなければならない。誕生日や「母の日」に奥さんに花を贈るのも有効であろう。家庭の平和を維持するためには、奥さんも、会社という過酷な戦場で戦う夫を励まし慰めなければならない。夫婦共稼ぎの場合は、互いにその労をいたわらなければならない。・・・
まぁちょっとこんなかんじ。デフォルトが正社員=専業主婦イメージなのはまぁしょうがないとして、「夫婦共稼ぎの場合は、互いにその労をいたわらなければならない」ってねえ・・・労をいたわるのは当然として、実際的な家事は誰がやるのよ、両者とも「労をいたわる」だけで実際の家事が進むとでも思っているのかしらん、ずいぶんいいきなもんだな、というのがおもしろいところ。
まぁあと、途中でちょっと出てくる「小説ふうの」くだりで、社長という設定の主人公が好景気に上機嫌になって、「おきにいりの」秘書にウインク「投げキッス」などして「社長、セクハラですよ」などといわれつつ都合よく受け流してもらってるあたりの、きもい団塊オヤジ臭とか。(読み直したらウインクでなく「投げキッス」だった。すごいな。)