通勤電車で読んでた『創られた「日本の心」神話』。これはおもしろい本&YouTubeで曲を聴きながらだとなおよし。

創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史 (光文社新書)

創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史 (光文社新書)

ここしばらくの藤圭子ブームの流れもあり、まぁTwitterで読むべき本であるという情報に接触してふと読んでみたらおもしろかった。まぁ、まえまえから「演歌」というくくりはおおざっぱだなあと思っていたし、ずいぶん10年以上もまえに、なんか雑談か何かの中で、ちゃんと世間的にわけのわかった常識のある年配の先生が、なんだっけ「ムード歌謡」に類する曲か何かを「演歌」と呼んでおられたのを見て、「いやいやそれは「演歌」ではありません、「ムード歌謡」というものです、「演歌」というのはですねえ、船村徹先生であるとかですねえ・・・」などと力説して呆れられたような記憶もあるのだけれど、まぁそのときは感覚的なもので、そのへんの教養が自分にあったというわけではなくて、ただそれ以降なんとなく、「演歌」というくくりに違和感はあったのである。そのへんが、非常にきちんと歴史的に辿られていて、勉強になったし、この本2010年の本らしいけれど、いまとなってはYouTubeで曲を聴きながらだと非常に楽しく読めるだろう。