『誘惑のアフロディーテ』みた。

ウディ・アレンがつんどく状態でたまっているので見た。どんな話かというと、若くて美人で背が高くてスタイルが良くて頭が弱くてお人好しで不遇な女優志願の娼婦に、ひょんなことから、負け犬のインテリのウディ・アレンが出会って、ああだこうだあって、ウディ・アレンが困ったような言い訳がましいような顔で手を振り回してセリフをしゃべりまくって、ああだこうだあって、皮肉でペーソスの効いたハッピーエンドが訪れる、みたいな話だったと思う。あと、オールド・ジャズがひっきりなしにBGMで流れていたと思う。まぁだいたいそんな話だった。で、それはよかったのかというと、よかった。どう見たって政治的に正しくない差別的な、ウディ・アレンの身勝手で歪んだ願望を恥ずかしげもなく鈍感にそのまま造形したヒロインが、魅力的に映るのは、ウディ・アレンが恥ずかしげもなくこれでもかと魅力的な女優を選んだためであり、また、ウディ・アレンを見続ける自分が恥ずべき歪んだ願望を隠すこともできない負け犬だからだろう。「When Your Lover Has Gone」は好きな曲で、毎回、好きな曲が選ばれるのである。