『 “オフィスのプロ”だけが知っている キングジム 人も組織もうまくまわりだす超整理術213』読んだ。研究室の整理がしたくなる。

整理術の本で、キングジム、というのは、引きの強さがけっこうあって、読んでみたらけっこうよかった。えーと、書いてあることじたいにとてもあたらしいことというのはたぶんあまりなくて、しかし、ある種のオフィスが目に浮かぶようなやりかたで、具体的に、しっかりとていねいに説明しているので、その波動がこちらの整理欲を刺激するというか、自分の研究室の整理をしたくなる本。
最初のほうの章は、「考え方」が書いてあって、まぁ説教っぽいのでそのへんしばらくは整理本慣れしてる人にはたいくつではあるかもなんだけど、まぁ、ポイントはいくつかあって、ひとつは、『「捨てる!」技術』的な意味で、捨てるということの重要性およびやり方、「整理・整頓」でいうと「整理」のほうが「捨てること」に当たるということで、それをちゃんとしましょう、全体のキャパシティというのを見定めてその範囲内で回るようにしましょう、ちゃんとうまくやるとできますよ、しましょう、という。言われてみれば当然で返す言葉もない。あとはまぁ、なんやかんやあったけれど印象に残ったのは、紙ベースのファイリングがきちんとできることで、電子ファイルベースのファイリングもできるようになるよ、ということで、電子ファイルというのはついついなんでもかんでも保存してしまうし、力任せに検索できるような気になるし、それでけっきょくぐちゃぐちゃになってしまう(似たようなファイルがあちこちに大量に保存されてる、とかね)、なので、基本的に具体物の紙ベースのファイリングのしくみ(捨て方と管理のやり方、処理のフロー)が出来上がっていると、同じやり方で電子ファイルもきれいに管理することができるよ、という。あらかたそうやって、オフィスの中で資料/情報が流れたり共有されたり管理されたり定期的に廃棄されたりする、というエコシステム。なんかこう、いいなあというかんじになって、自分の研究室の整理をしたくなるのである。