『情報環世界』流し読み。NTT出版の、なんか研究会でおこなったワークショップをもとにした装丁がわちゃわちゃした本。

情報環世界――身体とAIの間であそぶガイドブック

情報環世界――身体とAIの間であそぶガイドブック

たぶん誰かが「情報環世界」というフレーズを思いついて、これは新しいかも!ピコーン!というかんじに仲間内で盛り上がって、NTTインターコミュニケーションセンターというところで研究会で連続ワークショップを企画した、というかんじの本。そもそも昔からユクスキュルの環世界というアイディアはおもしろかったわけで哲学領域でもすでに掘り下げられたりしてたはずなんだけれど、それに「情報」とくっつけると何か今風な感じになると思ったのかもしれないけど、まぁあまり考えがあって提起されたことばでもないようだし、そもそもの環世界というアイディアだって情報にかかわるものだといえばいえそうなわけだし、それならべつにあたらしく何か違う次元の掘り下げがはじまるかというとよくわからないし、けっきょくその連続ワークショップというのでも「情報環世界」概念を共同で掘り下げるというよりは、それぞれのひとがじぶんなりの「情報環世界」というフレーズから連想した話を言う、みたいなことになってるように見える。なんかそういう経緯で出来上がった本がわちゃわちゃした装丁でNTT出版から出る、というイメージはなぜかあるような気がする。