『歴史学で卒業論文を書くために』、通勤電車と歯医者さんの待合室と下宿で読んだ。

歴史学で卒業論文を書くために

歴史学で卒業論文を書くために

著者の人はじつは職場のご近所の大学の先生であるらしく、そうかぁと様々な思いが交錯しながら読んでいた。歴史学で、というタイトルだけれど広く人文科学の卒論を書く人にも役立つところもあるように意識されているとのことで、まったくそのとおり、歴史学の論文のはなしだなあというところと、ここはうちの卒論にもすごく当てはまってしまうぞというところがある。うちのとこだとアンケートとかインタビューとかの調査を軸にした論文なので、歴史史料を軸にした論文とは、どうやら章立ての考え方も違うし、論文のメインの部分の書き方も違うようだ。でも論文を書く1年間のペースとか学生さんがやりそうなこととか気を付けるべきこととかはけっこう近い近いというところがあったと思うし、メインの部分が違うことを前提として読めればということで学生さんに勧められると思った。あとですね、まず章立てを書く、というのは自分的なやりかた・言い方と違うんで、自分はとにかくボトムアップ、章立ては最終的大枠的には「序論→方法→結果→考察」みたいな形(「IMRAD」と言うらしいですね→IMRAD - Wikipedia)に落とし込むとして、でも、自分が調べていった中で何がオチになるかというのは結局あるていど煮詰まってこないとわからないのだから、とにかく断片的なメモを書きためてそれを床にばらまいて構成すべし、というのがやはりいいと思っている(オチが決まらない段階で「章立て」を決めてひとつひとつ埋めていくような書き方をすると、途中で書きにくくなったり、いちばん言うべきはずのことを取り逃がしたりすると思う)。