通勤はですね、やはりさらに少しずつ抑えめになってきた。でも出勤することはあって、時差出勤で電車に乗るとさすがに空いてて2mどころじゃなく換気もばっちり。なので本を読もうと、研究室の本棚から、なかなか読めなかったこの本をひっぱりだしてきて読む。版型が大きくて、小さい字と図版がぎっしりと詰まっている。日本のZINEについて歴史を辿りつつおさらいする対談、それから60年代以降ZINEの現場にいたいろんな人たちへのインタビュー。
いま、大学が封鎖されてて学生さんたちもStayHome、通信手段はインターネット、そういう状況にあって、いったいなにができるか、たぶん全国の大学のひとたちが必死で考えたり、まぁうちひしがれたり、してるだろう。そういう気分に、ZINEというテーマは意外にちょうどマッチしてるかもしれない。自分が大学に入学して、いろいろ新鮮にかんじたことのひとつに、大学でいろんな変わった人たちがミニコミを作って出してた、というのがあった。この本を見たら、なるほど、自分の学生時代が「キャンパスミニコミブーム」と重なってたんじゃないかと気付く。なるほどねえ。自分が大学のおもしろさと思ってたものの一部は、そういう自主製作DIY的な「気分」みたいなもので、その「気分」をいま学生さんに伝えることができたらいいなあと思う。大教室の退屈な講義をそのままZoom画面に移し替えて、そんなことしてもよりしんどくてより不自由でより退屈になるしかないんだけど教師も学生さんもそれが大学だと(あるいはそれが「最先端の」大学だと)思い込んでしまってはつまらん。大学のおもしろさはキャンパスや学生街のおもしろさ、なのかもしれないけれどいまStayHomeで物理的空間でそれを享受できないとしたら。ZINE的なものに、そういう「気分」が込められているとしたら。じゃ、どうすればいいのだろうか、みたいなことを、まぁいろいろ思いながら読んだよね。まぁね、もう字が小さいと年のせいできつくてね、終わりのほうはうちで読んだときは大きな虫眼鏡で読んでたんやけどね。年のせいでねえ。
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たとえば、この本ではさいしょに「ZINE」と「アーティストブック」とを分けて考えたいといわれていてなるほどとは思うのだけれど、自分がいま大学で何をできるかということを考えたときに、メールアートみたいな授業ってできないかな、とか考えるよね。そういう、イメージとしてね。
メールアートについて。卒論がらみで。河原温とか。 - クリッピングとメモ