通勤電車で読む『発達障害の人の会話力がぐんぐん伸びるアイスブレイク&ワークショップ』。ふつうに使えそう。

ワークショップ本をおさらいってことで、これは、「発達障害の人の会話力がぐんぐん伸びる」と題してるもの。著者の人は、自身が発達障害の当事者で、当事者の会「イイコトサガシ」代表。この会でやってるワークショップを本にしたもののよう。「アイスブレイク」「自己紹介」「気持ちを見つめる」「会話を楽しむ」「創造力を伸ばす」といった狙いごとにいくつかのアクティビティが紹介されてて、マンガや挿絵や適宜はさまれたコラムで、わかりやすい。いちおう「発達障害の人の」と題されてるけど、ふつうに自分や学生さんたちがやって面白く役に立つのではないか、という。えーとつまり、自分にせよ学生さんにせよ、コミュニケーションってまぁふつうは苦手なわけで、だから、あんまりなんにもかんがえないでやるとアイスブレイクにせよ何にせよ、なんだかんだいって器用にうまくやるやつと下手なやつというのはでてきちゃうし、器用なやつは適当に流すかもだし、下手なやつは適当にごまかしてほかの人も空気を読んでスルーしたりして、結果あんまりワークショップの意味がなくなったりすることもありそうなのだけれど、それは「コミュニケーションの苦手さ」に照準しきれてないってことで、だけどこの本は、「発達障害の人の」という問題意識できちんと「コミュニケーションの苦手さ」に照準してる。こういう段取りでワークショップをやると、発達障害を持っているという人もうまくコミュニケーションしやすくなるだろうなと思うし、発達障害を持っていないという人もうまくコミュニケーションしやすくなるだろうなと思う。