自分むけにCOVID-19関連について現時点でどう考えることにするかをまとめておく。(その8:1/2-)

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年が変わったのでページも変えることにする。

状況はかなり厳しい。年末12/31に東京で1337人超え。まぁ木曜日だったというのもある。でも年末でそれ。元日は祝日だが783。たぶん正月明けで病院だか検査だかがさらに通常稼働し始めると、一挙に増えるのではという数字かも。ていうか東京の数字ばかりがニュースになるけれど、全国で増えてるからなあ。

これは年末に出てた記事だけど。国内で現在ひろがってる感染は、わずか2つのクラスターを起点に広がったと見られる、つまり、

www3.nhk.or.jp
遺伝子の解析からは、感染の第1波で広がったウイルスは、ほぼすべての感染の連鎖を断ち切ることができていて、外出の自粛やクラスターからの広がりを抑える対策が有効だったと見られるとしています。
黒田センター長は、第1波で残った2つのクラスターを早期に見つけ出し、対策を行っていれば、6月の段階で感染を抑え込めた可能性があるとしています。

ということ。
そういうことだよなあ。以前ここにも、あと半月ぐらい、緊急事態の解除をがまんしてれば、とか書いてて、まぁ半月ではなかったかもだけれど、考え方としてはそういうことであながち見当はずれでもなかったのだろうな、と。

ワクチンについて、解説記事の翻訳が出ていておもしろかった。
「[翻訳] BioNTech/Pfizer の新型コロナワクチンを〈リバースエンジニアリング〉する|柞刈湯葉 Yuba Isukari」

はじめに
ようこそ。この記事では、バイオンテック社・ファイザー社による新型コロナウイルスの mRNA ワクチンのソースコードを、1文字ずつ解読していきます。
「ワクチンのソースコード」だって? ワクチンは腕に注射する液体だろ、そのソースコードって何だよ? と思われたかもしれません。いい質問ですね。ではまず、バイオンテック・ファイザーのワクチンの一部を見るところから始めましょう。このワクチンはコードネーム BNT162b2, 一般名は Tozinameran, また商品名は Comirnaty と呼ばれています。
BNT162b2 mRNA ワクチンの心臓部は、このようなデジタルコードから始まります。全体で4284文字、やろうと思えば Twitter に連投できるサイズです。ワクチンの製造過程は、まずこの配列を DNA プリンター(そういうものがある)にアップロードして、データを DNA 分子に変換するところから始めます。
この機械から少量の DNA が出力され、そこから様々な化学的・生物学的過程を経て RNA が生成されます。1回分のワクチンは約30マイクログラムの RNA と、それをヒトの細胞に導入するための脂質膜からなります。
・・・
ワクチンの基本的な考え方は、発病させずに、免疫系に病原体との戦い方を教えるというものです。歴史的には弱毒化・無毒化されたウイルスを使い、そこに adjuvant (免疫賦活剤)と呼ばれるものを追加しています。ただ、こうしたやり方は相当の時間、そして幸運を必要とします。
今回用いられた mRNA ワクチンという技術は、「免疫系に学習させる」という点では従来のワクチンと同じですが、レーザーのように精密、かつ強力な方法です。
・・・

へえー! いま、ワクチンってこうやって作るんだな。すごい。おもしろい。で、こういうのは、たとえば自分がワクチンを受けようかどうしようかと考えるときに、納得感の手掛かりになるかも。

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そういうわけで、ノーガードの年末年始があけて、本日は水曜日で東京新規陽性1591人。陽性率20%越えみたい。まぁそうなるわな。
で、緊急事態宣言を出すことになるよと。
というタイミングで、BuzzFeedの岩永記者のインタビュー記事の連打。
岡部先生と西浦先生とでは緊急事態宣言に対するトーンがちょっと違うけれど、状況認識とかにはたぶんそんなにズレはなさそうで、そこからどう考えるか、というところの違いはあるかも。
www.buzzfeed.com
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ついでに、マークしそびれていたけれど、大みそかの尾身先生のメッセージ。
note.stopcovid19.jp
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1都3県に緊急事態宣言がでました、ということで。関西でも緊急事態宣言が出るかもという話も出てるんですな。
このタイミングでぼんやりとした、いまさらなことを書き留めておくが、
自分はこの感染拡大というのを、「火事」のイメージで捉えている。そうめずらしくもない比喩だろう。そうすると、放っておけば拡大するし、消火活動をしない限り鎮火する要素はなくて必ず間違いなく拡大する一方になるし、被害は加速度的に増えるしますます消火しにくくなる(あるいはいっそ一帯がすべて焼け落ちて焼け野原になってしまえば鎮火するのだろう、これは「集団免疫戦略」に相当するかね)。
で、そういう火事のイメージで行けば、火はボヤのうちに消すのが最善策ということになり、なぜ火勢が強まっていよいよ収拾がつかなくなるまで指をくわえて見ているのかが、感覚的にわからない。「経済を回す」というけれど、いつまでもダラダラと中途半端に自粛だなんだと言って長引かせているほうがずっと経済にマイナスなような気がする。
「ハンマー&ダンス」ということばがあるらしいけれど、ここまで指をくわえていろという話ではないでしょうにと思う。感覚的に、もう一けた二けた低いレベルでダンスでしょう、という気はするのだけれど。

独立行政法人 国立病院機構 横浜医療センター 院長メッセージ
・・・
ハンマーとダンス(The Hammer &The Dance)という概念があります。感染症の疫学から導かれた概念です。患者数が急増すると医療体制がひっ迫することになり(感染者数を示すグラフ[以下グラフ]では急上昇曲線)、この時様々な対応策(ハンマー:感染を抑える処置)を行うと、患者数が減り医療は保たれます(グラフは横ばいから降下する、世界中で言われる「カーブを下げろ」Flattening the Curve)。ただ感染者数は0になることはありません。感染者数は一定のところで穏やかに上下をします(グラフでは緩やかな上下波、ダンス)。つまり感染者数のグラフを見ながら、「叩く」処置を実施するハンマー期と経済活動を重点に実施するダンス期に分け対応する必要があります。これで、解決策が見えてきます。
つまり、早期に感染者数の増加の兆候を見つけ、小さなハンマー(社会的に影響の軽い対策)でダンス期に戻すことがキモです。残念ながらこの冬、ヨーロッパや米国では対処が遅れたため、再度のロックダウンという「巨大なハンマー」が必要となっています。日本でも、GO toキャンペーンにこの考え方が導入されていなかった事で、ある面、後手に回ったように感じます。しかし日本の大部分の地域においては「小さいハンマー」でまだ対応できる状況だと考えます。皆さんも地域の感染状況を見ながら、この「小さいハンマー」(あの地域は危ない、3蜜を避けよう等の行動制限)は実施していただけると助かります。
・・・

(↑「3蜜」とあるのは「3密」だろう。また、「あの地域は危ない」という言い方は微妙な誤解を生むかも。地域差別ということにも傾きかねないので。その辺はちょっと補足。)
で、まぁ、しかしそれも自分の立場というか、コロナで営業自粛でたちまち困るみたいな業種でないことでそう言いやすくなっているのは間違いない。火事のイメージで言えば、そこかしこに炎がメラメラ燃えたり火種がぶすぶすくすぶってたりする状態の中でおそるおそる生活したり営業したりしても「経済が回る」ことにはならないだろう、それよりはひとまずできるだけきれいに火を消してからのほうがいいだろう、と思うのだけれど、それとは別の考え方があるとすれば、「火事」とは別のイメージで捉える必要があるのだろうと思う。では、どういう比喩が有効なのか。
またたとえば「経済を回す」というのも比喩なのだけれど、じっさいに、どのぐらい強い行動制限をすればどのぐらい短期間で感染がどのぐらいのレベルにまで終息して、それがどのぐらい経済に影響を及ぼすか、断固たる短期決戦だとどのぐらい、ゆるく長期戦だとどのぐらい、という、あるていどの客観的データに基づいた経済学的シミュレーションはあるのだろうか、そりゃ多少はやってるのだろうけれど、あんまり見ないなあ。

withコロナで収入が変わらない(or上がった)人はざっくり6割、下がった人が4割。もちろん雇用形態とか職種で違う。というweb調査。

miidas.jp
ミイダスマガジンでは、ニュース配信アプリ「グノシー」で20代から60代の男女500人を対象にアンケート調査を実施!リアルな実態をみなさんにお伝えします。まずは、コロナ前後で収入はどうなったのか?見ていきましょう。

「変化なし」と答えた人が6割近くを占めています。コロナに関係なく、比較的安定している人が見られる一方で、収入が減ってしまったという人の割合が4割近く占めており、深刻な実態が見えてきました。ちなみに雇用形態別で見てみると、以下のようになりました。

このへんの規模感を押さえておくべしか。4割が下がっているというのは大きいし12.8%が「5万円以上の収入減」、しかも、そもそも収入がなくなるとか家賃だけ払って借金だけ増えるとか、いろいろあるだろうし、また、一番困っている人はひょっとしたらのんきにグノシーのネット調査なんかやってないかもしれない。

ところで、株価はずっと高値なのだよなあ。こんなに経済が痛んでるはずの時になぜ、という気もするし、まぁ経済学に不案内なので正しい理由はわからないけれど、経済がストップしてるためにマネーが行き場を失って株に流れ込んでる的なことなのかしら。てことは、今、株を持ってる人とか企業とか?は、数字上にせよ、もうかってるってことか。なんか納得できんなあ。株価が上がることは「経済が回る」うちに入ってるのだろうかしらん?

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忽那先生のyahoo!記事。現時点での世界&国内の流行状況のまとめ。
news.yahoo.co.jp

1/11.成人の日。
「新型コロナの流行状況にもとづくイベント開催リスク」を簡易計算するというツールが公開されてる。
「このページは古瀬祐気が作りました / 作成者は、厚生労働省クラスター対策班に所属していますが、本ページの内容は同班の公式リリースではありません / 詳細な計算方法は下記の論文に記載されています(…)」だそうだ。
yukifuruse.shinyapps.io
この↑ツールに関しては、この↓ツイートで知る。



これはいいかんじのデザイン仕事。
もとは↓

1/17.共通テストの二日目の日。阪神大震災の日。
年末から爆発気味だった感染者数だが、年末年始からこの時期は、連休とかもあって検査結果のリリースのタイミングが乱れてることもあるので、一喜一憂せずにデータを見るべしとしている。
で、さしあたり「実行再生産数」というののグラフをこっち↓のサイトで毎日見てるわけだけれど、さすがに「緊急事態宣言」の効果が「少しぐらいは」出てるのかな?という感じは見えないでしょうか。
toyokeizai.net
全国で言うと、
年明けぐらいからぐっと上がって一瞬、1/10-11ぐらいに1.54になってから、ちょっと下がって、1/15時点で1.12。新規感染者数は先週の山より微妙に低くなってる感じが見えなくもなくて、少なくとも年明け第一週の爆発的な山からさらに指数関数的に増えるという感触は、今週は見えなかったようにみえる。
ただし、
一部では検査の方針を変えて、濃厚接触者の追跡をやめているわけで(あるいは方針を変えたくなくても現実的に追いつかず)、そうすると数字の意味が変わってくるし、検査の方針が異なるデータが混在すると、全体のデータの意味がなくなってくるな。

www.tokyo-np.co.jp
「感染蔓延で経路調査に意味なし」 神奈川県、感染経路や濃厚接触者の調査を原則やめると発表 全国初<新型コロナ>
2021年1月8日 23時31分
 神奈川県は8日、新型コロナウイルスの感染経路や濃厚接触者を調べる「積極的疫学調査」の対象について、9日から県内全域で大幅に縮小すると発表した。周囲に感染が広がると重症化リスクの高い病院、高齢者施設、福祉施設などの関係者は調査を簡略化して続けるが、それ以外は原則として調査しない。県によると、県全体で調査対象を絞るのは全国で初めて。
・・・


検査がどのぐらい感染者を捕まえれているかの、目安の一つとして、「検査陽性率」というのがあるんだっけ?
都道府県ぐらいのレベルで、検査陽性率が随時発表されてるみたい。
東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト
東京都が、12月下旬からじりじり上がって、12/30に10.0%、1/7に14.4%までいって、いま1/15現在で12.5%であると(7日間移動平均値をもとに算出)。
ちなみに上記の神奈川だと↓こんなかんじ。1/14現在で19.09%だと。だからなんなのかというのはよくわからないですね。要勉強。
新型コロナウイルス感染症 モニタリング状況 - 神奈川県ホームページ