ページが重くなってきたので記事を改める。
状況は、まぁ前の記事からそんなに変わってない。感染状況はとってもとってもとってもきびしい状況から、ちょっとピークが見えそうで、とってもとってもきびしい状況、ぐらいにはなりつつありそう。でもまぁ地域ごとに状況は違うし、といったところ。
いちおう二日前の数字になるけど前の記事のさいごのあたりに書いたデータを参考までに。
2/19.
・・・
「10万対発生数」はというと、東京647.3、大阪805.2、兵庫511.7、京都479.8、奈良511.7。ほらね、10日前よりちょっと減ってますね。ものすごくものすごくものすごく多い、から、ものすごくものすごく多い、に下がったぐらいのかんじ。そうそう、東洋経済のサイトが、2/10付で、実効再生産数の計算をオミクロン株に合わせて修正したのだった。いちおう最新の数字的には全国0.96、東京0.95、大阪0.97、兵庫0.94、京都0.94、奈良0.99。まぁそんなかんじ。ただし検査陽性率的には東京が40.1%、京都が67.3%ということで、じつはあいかわらず全然把捉できてないかんじ。
*
オミクロン株に、亜種(もと?のがBA.1で、そこにBA.2というのがでてきた)がでてきてることについては、少し前から「ステルスオミクロン」という妙な呼び方がされてたわけだけれど呼び名の付け方がおかしいし、まぁいずれにせよ大きな違いはないようだということでとくにチェックしてなかった。
でまぁ、例によって丼先生のレターTweet。
まず、「ステルスオミクロン」という呼び名がなんで適当でないというかほぼ間違ってるかという、少し前のレター。
ようするに、オミクロン株が出現してきた時に、旧来のデルタ株と見分ける必要がある、そこでPCR検査でデルタとオミクロンを見分ける工夫をしていたのだけれど、BA.2亜種ではその工夫が効かなくなって、デルタのなかにオミクロンがまざって気が付かないじゃないか、という意味でまぁ「ステルス」と言っているようなのだが、まぁいずれにせよコロナなので、一般人からすれば関係ないおはなし。
でまぁ、しかし、BA.2亜種も登場してあるていど時間が経過したのでデータもぼちぼちでてきて、性質もなんとなく見えてきそうになってきたよ、まだわからんけど、ということで、現時点での見解についてのレターが、
で、たとえばそのあたりを踏まえると、たとえば三回目のワクチン接種について考えるヒントにすると、というのが(Tweetの順序は前後するけれど、)
で、
どうやら、BA.2では、
発症までの期間がBA.1オミクロンよりさらに短くなりそう。
感染力はBA.1オミクロンよりさらに強まりそう(すごい勢いでBA.1を駆逐してBA.2に入れ替わっている国が出てきてる)。
肺炎を起こす機能が(BA.1オミクロンでは弱くなってたのが)復活したかも。
で、
そうすると、3回目ワクチン注射について、いまこのBA.1の感染拡大第6波がピークアウトしそうなのでいま打っても損で、あとしばらく待ってまた大波が来そうなときに打つほうがお得なのでは、という発想は、ありえなくはないにせよ、それなりにリスキーかもね(BA.1に続けて、間を置かずにBA.2の感染拡大が来るかもしれず、そのときにワクチン接種できる体制にあるかどうかは見通しが立たない)、ということか。まぁ、ワクチンに関してはとにかく先の見通しはそうとう立たないわけで(感染が終息してる期間に免疫最高値になっていたって損なわけだし、また、いざ感染拡大するぞというタイミングでうまく注射を打てる体制になっているかはわからないし、ワクチンを打ったって新しい変異株が出てきたらまた条件が変わって、感染防止・発症防止・重症化防止についてのパラメーターを見積もり直すことになるわけだし)、そうするとお話はシンプルになって、とりあえずいまそれなりに第6波の終息がまだまだ見えてなくて人口10万人当たりの感染者数がアホみたいに多いような状況があと当分しばらく続くことが確実なのであれば、もしワクチンというものに期待するのであれば、打てるときにさっさと打つ、が正解なのだろうと考える。
*
3/9.
さて、半月ばかり経過。状況はじつにあいまい。蔓延等防止なんとか、は延長中のはず。感染はわずかずつ減少しているようにも見えるけれど、下がらないうちにこんどは第7波が始まるのではなどという声もちらほらと聞こえる。
数字的には、(この記事のいちばん↑上が半月前ね)「10万対発生数」はというと、東京487.6、大阪483.2、兵庫394.4、京都333.2、奈良454.5。まぁ、半月前よりおおむねまたほんのちょっと減ってますね。でも、この半月は、あんまり見分けがつかないくらいかな。東洋経済のサイトから実効再生産数をひろうと、全国0.97、東京0.96、大阪0.94、兵庫0.97、京都0.95、奈良0.99。ここだけ見るといちおう1は切れているけれどほとんど下げ止まり、また、地域によっては・タイミングによっては1を超えてるところもある(「感染速報」のほうのサイトでいうと本日付けで12県で1以上だね)。また検査陽性率的には東京が32.4%、京都が51.8%ということで、ごく微妙に下がってきたとはいえ絶対値からして全然把捉できてないかんじにちがいはないのだった。
丼先生(の秘書の方)のTweet。
秘書です。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) 2022年3月9日
先生が何かを感じたようです。 pic.twitter.com/lkCXeRuhtk
丼先生の病院の体感で「風向きが変わった?かもしれない なんとなくよくない風向きを感じる」そうだ。
*
古瀬先生のTweet、スレッドで。そうだった、オミクロン株は世代期間が短いのでピークを過ぎたら急速に減るぞという触れ込みだったのにそうなってないぞという問題があった。
1月はじめのころには多くの専門家が「ピークを迎えれば急降下」と考えていた第6波。なのになぜ緩やかにしか下がらないのか??
— Yuki FURUSE 古瀬祐気 (@ykfrs1217) 2022年3月9日
以下、数値解析による検討と考察です。→
①感染者に占める子どもの割合が増えている。これは、オミクロン株の性質として子どもが感染しやすくなっていることと、 pic.twitter.com/siDhO9jDjy
いろいろ言っているけれど、さしあたり、「オミクロン株になって子どもに感染しやすくなったが、子どもはワクチン打ってないし、飲み屋の時短などの従来の対策が効かないから」はなるほどかな(これまで感染少なかったのも子どもたちに免疫がない理由になるかというと、それはしかし、オミクロン株になってとくに再感染ふつうにあるよということなのであまり関係ないんじゃないかという気もするけど)。じゃあ今こそとっとと一斉休校にしろということになるのか、というと、世の中そうもなってないわけである。2年前にやったことを今こそなぜやらないのかという理由についてはよくわからない。科学的な根拠があるのかもしれないし、たんに今の世間の空気があいまいでとても強い行動制限に踏み切れないということもあるのかもしれない。ともあれ、予測が外れると、どうしても説明は後付けっぽい印象になってしまうね。
*
3/18.
まず数字的には、「10万対発生数」は、東京405、大阪368.7、兵庫296.8、京都273.7、奈良317.9。まぁ、またほんのちょっと減ってるかんじ。「感染速報」のほうのサイトで実効再生産数を見ると本日付けで13県で1以上。また検査陽性率的には東京が31.2%、京都が45.1%ということで、またまたちょっと下がってきたとはいえまだ絶対値からして全然把捉できてない。
というタイミングで、「まん延防止等重点措置について、すべて解除する方針」のニュース。
尾身会長「感染対策の継続を」 “重点措置”全面解除について専門家了承|ニフティニュース
尾身会長「感染対策の継続を」 “重点措置”全面解除について専門家了承
2022年03月18日 19時00分 TBS
尾身氏「感染リバウンドも」
2022年03月17日 14時21分 TBS
政府は18の都道府県に適用されているまん延防止等重点措置について、すべて解除する方針を専門家に示し、了承されました。
専門家などでつくる分科会で了承されたのは、東京や大阪など18都道府県への重点措置について、期限の今月21日で全面解除する方針です。
「感染のリバウンドがかなりあり得るのでしっかりと注意をしていく必要がある」
分科会の尾身会長はこのように話し、歓送迎会や花見のシーズンを迎えるため大人数での開催を避けることやマスクの着用など、基本的な感染対策は続けるよう呼びかけました。解除方針などについて、政府は夕方の対策本部で正式に決めることにしています。
(17日13:54)
↓
あと、これ個人的には、第一報だけ聞いた第一印象だけのイメージでは、相当おいおいだいじょうぶかいな案件ではあるが、
職場での濃厚接触者の特定が不要に コロナ対処方針で政府が転換 感染経路把握が難しく「第7波」の懸念も:東京新聞 TOKYO Web
職場での濃厚接触者の特定が不要に コロナ対処方針で政府が転換 感染経路把握が難しく「第7波」の懸念も
2022年3月18日 06時00分
政府は17日、新型コロナウイルス対策の指針「基本的対処方針」を改定し、保健所や企業による濃厚接触者の特定と出勤制限を一律に求めない方針に転換した。従業員不足によって業務が停滞するなど社会経済活動への影響を避けるのが狙い。今後は感染者自身に接触があった人への連絡を委ねる方向だが、個人任せにすることで感染経路が把握できなくなって流行「第7波」につながる恐れもある。
岸田文雄首相は16日の記者会見で「濃厚接触者となったため、無症状でも仕事を休まざるを得ない方々が増え、業務に支障を来しているとの声が多く聞かれる。感染防止対策がなされた一般の事業所は、濃厚接触者の特定をしないこととする」と表明した。
これを受け、厚生労働省は都道府県などに対し、企業などの職場で感染者が確認されても、同僚らを対象とする濃厚接触者の特定作業は基本的に必要ないと事務連絡した。出勤や外出の見合わせといった行動制限も求めない。基本的な対策をしている企業などでは、職場内での感染拡大の確率が同居家族間に比べて「低いと考えられる」ことを理由に挙げた。
濃厚接触者に該当する人には、検温など健康状態の確認やマスクの着用、会食の自粛などを促す。自己負担がない行政検査の対象には「必ずしもならない」とも明記した。
感染経路を追跡する保健所の積極的疫学調査が行われず、事業者などが濃厚接触者を特定しなくなれば、家庭内を含めて感染が広がる懸念は残る。政府分科会の尾身茂会長は17日の記者会見で「事業者が勝手に対応を決めて良く、保健所が全く関与しないような書きぶりが不十分ではないかという議論があった」と述べた。
感染状況を把握するためにも、政府は検査態勢を強化。メーカーへの買い上げ保証によって、半年間で3億5000万回分の抗原検査キットを確保する方針だ。(柚木まり)
まぁ、今この時点の現状だけ見れば、たぶん感染者数が多すぎて、検査陽性率も収拾がつかなくなってるし、濃厚接触者追跡してクラスター対策、というのが機能できるような状態にはないので、もうやらんでもおんなじやん!という気持ちが出てくるかもしれないけれど、いやいやそこは考え方の根本だったでしょう、と思うわけで、そこをなにがしか緩めるというのはちょっと大丈夫かいなと思う。「政府分科会の尾身茂会長は17日の記者会見で「事業者が勝手に対応を決めて良く、保健所が全く関与しないような書きぶりが不十分ではないかという議論があった」と述べた」というのが感覚的にそらそやろというかんじで、まぁ、その「基本的対処方針」なり「通達」なりをちゃんと理解しないといかんなあ。
*
3/28.
週明けの月曜日は一週間のうちでいちばん少ないぐらいのはずだが、まぁ全国で今日あたりが底になるかなあと思いつついちおう数字だけ書いておきましょう。
「10万対発生数」は、東京324.7、大阪258.8、兵庫215.5、京都192、奈良177.9。まぁ、また少し減ってるかんじ。「感染速報」のほうのサイトで実効再生産数を見ると本日付けで12県で1以上。東洋経済の方の実効再生産数、全国のだけマークしておくと、0.94。2/10ごろに1を下回り始めてから、おおよそ1~0.95ぐらいを上下してる。つまり、このところ新規感染者数が減少してきたにしてもかなり緩やかにしか減ってないということ。
ご参考までに、全国の新規感染者数で見て、第5波のピークが8/20ぐらい?で2万5千人台。で、3/27が4万3千人台。まだ倍ぐらいの数ではあるのですね。
また検査陽性率的には東京が30.9%、京都が43.8%ということで、ほんとに微妙に下がってるっていうか、これ下がってるうちにはいるのかというぐらいで、まぁ下げる気ないんじゃないのかというかんじで、検査によって大きく網を張って感染を把捉しようという体制にぜんぜんなってない。もうこれでいいってことにしてるんだろうか?まさかだけどもしそうならそれはとても大きな方針転換のように思われるけどどうなのか。
ちなみに、きのうのニュース的には「【速報】新型コロナ 東京の新規感染7844人 前週より1342人増える」だそうな。
【速報】新型コロナ 東京の新規感染7844人 前週より1342人増える(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
うむ。
なんとなくリバウンドのはじまりが見えてきながらの新学期だなあ。