通勤電車で読む『参加したくなる会議のつくり方 公務員のためのファシリテーション』。会議ファシリテーションのいいかんじのテキスト。

会議本でありファシリテーション本であるというので読んでみた。サブタイトルに「公務員のための」とあるのだけれど、まぁ基本的に会議ファシリテーションのいいかんじの教科書というかんじで、8割ぐらいそれで2割ぐらいが公務員要素、というかんじ。まぁそうだわね、最初のほうの章は会議ファシリテーションのやりかたというので誰にでも関係あるようなファシリテーションの基本やノウハウみたいなはなしで、それが後のほうの実践編とか実践事例になると公務員要素がでてくる。まぁでも、さいしょから「公務員です」と構えているようだとファシリテーションにならないというか、ベタな公務員イメージ、お役所イメージからはみだす、という意味でも、ファシリテーションということになるのだろうな。この本が教科書としていい感じだと思うのは、たとえば、導入のあたりで、ファシリテーションを日本語で、漢字を使わないで、「〇〇しやすくすること」と言い換えるあたり。つまり、「〇〇しにくい状態」を「〇〇しやすい状態」に変えていくことなのだよ、そのために、観察して改善する、というのを意識しなくちゃね、というふうにおはなしがスムーズに流れる。また、「聴く」というのがだいじだよ、ということにもなっていって、そこで「ちなみに」っつって都道府県庁の「庁」の字の旧字体に「聴」の字が入ってることから、「ひとびとの話を聴く」という公務員ネタを軽く放り込んでくるあたりとか。