通勤電車で読む『PTA、やらなきゃダメですか?』。こっち先に読むのがよかったかな。
先日読んだ『政治学者、PTA会長になる』(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2022/05/01/145713)の中でも言及されてた本。地域的にも近いみたいで、著者どうしも面識があるみたい。こっちのほうが先輩で、この本は2016年に出ているから、政治学者の人の本では、この本の著者は、驚くべき改革を成し遂げた「伝説のPTA会長」とも呼ばれている。で、じつはこの前の政治学者の人の本ではさいごのさいごのほうで、これまでずっとPTAや町会で学校や地域を支えてきた先達への敬意(を表しきれないまま改革を進めてしまったのではないかという後悔)が書かれていて、それは政治学者の人とこの本の著者の人が同じ思いを持っていたのだと書かれている。のだけれど、この本そのものでは、まぁ著者の人が伝説のPTA会長として驚くべき改革を成し遂げたよ、というところまでがコンパクトな新書にまとめられている。そういうあれでいうと、本書は、(その時流行っていた)『もしドラ』をお手本にしつつ、旧態依然とした前例踏襲主義の魔窟PTAをバッサバッサと見直しスリム化してついにボランティアベースの活動団体に作り替えて、大人も子どもも笑顔になったよ、という胸のすくお話になっている(著者の人は本の中では何回も感動で泣いてるんだけれど、読んでてちょっとせつない泣かせる話というよりは、さわやかな達成感の高まりによる感激の涙ってかんじですな)。で、いい本だよなあと思いつつ、まぁでもだからここに書かれなかった思いみたいなのもあるんだよなという読後感もあって、えーとつまり、こっちを先に読んでまずスカッとした後であっちを読むのが正解だったかなという気もした。