『ゾンビランド』『高慢と偏見とゾンビ』『アナと世界の終わり』みた。ゾンビ三本立て。

ゾンビ映画も通ってきてなくて、いつかちゃんと見ようと思っているのだけれど、ふとつんどくの中にある3本をとりあえずまとめてみようという気になって、見てみた。『ゾンビランド』は、まぁ普通の?でもないか?ホラーコメディなゾンビ映画。『ソーシャル・ネットワーク』でザッカーバーグをやってたあんちゃん(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20131228/p1 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2021/04/26/000038 )と、『ラ・ラ・ランド』のお姉ちゃん(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2019/02/10/231709 )と、『スキャナー・ダークリー』に出ていたといわれるとそうかもしれないおっさん(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20110909/p1 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20150921/p1 )と知らん小娘もう一人がゾンビの国となったアメリカを大型車で走り抜けライフルを撃ちまくり、夜の遊園地でゾンビに囲まれまくる。まぁ、ゾンビ映画というのはこんな感じかぁ、というかんじ。で、『高慢と偏見とゾンビ』がいちばんすばらしくて、
映画『高慢と偏見とゾンビ』公式サイト - 大ヒット上映中
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高慢と偏見』の18世紀のイギリスの田舎で姉妹娘たちが資産家と結婚するとかしないとかいう世界観でゾンビ映画をやっている。この作品世界の中では、ある程度の家柄の若者は、裕福であれば日本に、そうでなければ中国に留学して武術を修めてくることになっているようで、ヒロイン姉妹は中国の少林寺でカンフーを学んで来たことになっていて、英国風のドレスでカンフー的に戦ったりするし、相手役の青年大佐は裕福なので日本に留学していて、日本刀で戦ったりする。あたまがおかしい。
さてそれで、三本目『アナと世界の終わり』、イギリス映画らしいけれどアメリカ学園映画ミュージカル版のゾンビということだけれど、ゾンビが出てくるまでがちょっと長かったかしらと思いながら見ていたら、途中からかなりいいかんじにゾンビ映画っぽく陰惨な感じになってきた。これ、クリスマス映画でもあり、録画したのがクリスマスの深夜に放映してたものだったんだが、これをクリスマスの夜に見てしまった人はけっこう陰惨な気持ちになったんじゃないかな。なんかこう、クリスマス要素とミュージカル要素とゾンビ要素がうまく融合してない感じはして、なんだかんだいってさいしょのあたりのハイスクールのクリスマス学芸会でヒロインの友人女子が披露したキュートなクリスマスソングのシーンがよくて、「それとはべつに」ゾンビ映画の展開があり、両者が融合してなければしてないほど不自然な陰惨さがきわだつという。(…いや?テーマは一貫してたのかな?…学園映画っていうか思春期映画っていうかのテーマとして「この閉ざされた世界からの脱出」がひとつあったとすると、それを激烈にするとゾンビ映画の動機にもなるじゃないか…主人公たちはこの閉ざされた世界にアンビバレントな愛憎と屈託を抱え、しかしついに世界との違和に導かれて、愛情と絆を暴力的に断ち切って、閉じられた世界から脱出するのである、的な??…まぁね…)
ところで、『高慢と偏見とゾンビ』に、かなりなるほどというセリフがあって、「人間は9ヶ月かけて産まれて16年かけて兵士になり、1秒でゾンビになる。ゾンビは増え続け、人間はゾンビに勝てない」とかなんとかいうのである。なるほどそのとおりで、つまりゾンビ映画って基本的に絶望的なんですね、ほうほうなるほど、とゾンビ映画の基本を学ぶわけである。たとえ映画のエンディングでゾンビの群れから無事に逃げ出すことができても、それがハッピーエンドにはぜんぜん結びつかないとのがゾンビ映画らしさであると。そういわれればそうかな。