「こころの時代 「衆縁に生かされて」」が当たり。出西窯かぁ。

NHKネットクラブ エラー

番組タイトル:こころの時代〜宗教・人生「衆縁に生かされて」
チャンネル:教育/デジタル教育1
放送日: 2009年1月4日(日)
放送時間:午後2:00〜午後3:00(60分)
ジャンル:ドキュメンタリー/教養 > カルチャー・伝統文化
番組HP: -
▽こころの時代〜宗教・人生〜「衆縁に生かされて」出演:陶工…多々納弘光,ききて…山田誠浩 出西窯で民芸の世界を追求して60年。自然の恵みと師父たちの導き
【ゲスト】多々納弘光,【きき手】山田誠浩

「こころの時代」は、囲碁のつづきでやってるのでよく見るのだけれど、あたりはずれはあって、やはり、手で仕事をしている人の話というのは、いい。
しかも、たんなる伝統工芸みたいなのではなくて、じつは戦後に、河合栄治郎社会主義的な著書なんかに感化を受けた若い連中が「共同体」を作ろうとして窯をつくった、という。そこに、柳宗悦バーナード・リーチ河井寛次郎といった人たちがかかわってきて、山本空外(http://kugai-kinenkan.com/)なる坊さんまでかかわってきて、すごく興味深い。また、その創設メンバーっていうか言いだしっぺっていうかの多々納という人が、じつにいい語り口で喋る。
正月あけにいいものを見た。再放送したら録画したい。
Wikipedia 出西窯」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%BA%E8%A5%BF%E7%AA%AF
「出西窯」http://www.shussai.jp/

焼き物には全く無縁だった5人の若者(井上寿人、陰山千代吉、多々納弘光、多々納良夫、中島空慧)が協働の仕事として創め、今日まで一貫した志と組織によって今日まで営んでいる。今を支えるのは第2世代の同人。焼き物には珍しい企業組合方式の共同体。出雲神話を秘め、宍道湖に注ぐ斐伊川のほとりで、「健康なあたたかい、暮らしに寄り添う器作り」を願い、はや、半世紀余りの時を刻んだ。
 
 ▽集団の誕生と創業
 
 第2次大戦末期、長崎経済専門学校(現・長崎大)を休学して郷里の斐川町出西に帰っていた多々納弘光は、不思議に原爆の災禍は免れ、そのまま終戦を迎えた。
 戦後の混とんとした時代。農家の3男だった18歳の多々納には仕事がなく、敗戦時の精神的な空白と、思春期で生きる目標を失った喪失感に打ちひしがれていた。
 「農業を継ぎ得ない農家の二男三男が、どう生きることができるのだろうか」。そんな時、河合栄治郎の著書『自由主義の擁護』に出合う。その本は、人が持っている限りない人格を深めることが生きる値打ちではないか、と説いていた。「自分の命は国のもの、国のために死ぬんだ」と教えられた価値観に対し、河合の思想は明快で、大変な驚きであり、喜びだった。
 多々納は焦燥感に駆られるように、幼なじみで、同じ境遇の同年配の仲間たち、陰山千代吉、中島空慧、井上寿人、多々納良夫を誘い、勉強会を重ねた。語らいの中で5人がたどり着いた結論が、出西の地に「個々人が物を作る喜びを分かち合い、それぞれが助け合う理想村(共同体)を築く」ことだった。
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