『書店繁盛記』読んだ。

([た]2-1)書店繁盛記 (ポプラ文庫)

([た]2-1)書店繁盛記 (ポプラ文庫)

『書店風雲録』(http://d.hatena.ne.jp/k-i-t/20160630#p1)の人の二冊目の本。前の本がリブロ時代の、ニューアカの発信地の記憶の証言、みたいなはなしだったとすると、今回はいま仕事をしているジュンク堂の日常風景というかんじのおはなし。で、『風雲録』のほうが風雲っぽくなかったように、『繁盛記』のほうはさっぱり繁盛してない。まぁ、何度も書いてあるようにジュンク堂そのものは大型で勝ち組に類する書店なのだけれど、いかんせん書店業界そのものはいまひとつ景気のいいはなしがない。アマゾンの攻勢は激しい。取次はこちらの欲しい本を寄越さない。ややこしい客もいる。それでも書店員は毎日はりきってがんばっています、という本。あとがきが斎藤美奈子で、そこでも書いていたけれど、この本の終わりの章が若い同僚書店員たちのはなしなのは、よかった。