『ソラリス』みた。ソダーバーグのやつ。

ソラリス (字幕版)

ソラリス (字幕版)

学生のときに深夜テレビでたぶんタルコフスキー特集かなにかで『惑星ソラリス』をやっていてそれを見たような、しかしほとんど寝てしまったような、深夜だったからかタルコフスキーだったからか、わからないのだけれど、ともあれ断片的には画面の雰囲気はなんとなく記憶にあって、なんか宇宙船の中に女子が登場、窓の外には謎の惑星、みたいな大まかにはそういうおはなしだったと思うのだけれど、まぁその後、タルコフスキーというのをまたいくつか見たような、しかしそれも深夜テレビで別のタルコフスキー特集だったりで、まぁどういう加減かはっきりとした筋は覚えていないのだけれど、それにくらべれば『惑星ソラリス』はふつうにSFだったなあ、という印象がばくぜんと残っていて、まぁときどき聞こえてくる噂ではなにしろ「哲学的」、とかいう触れ込みで、??宇宙船の中に女子が登場する話のどこに哲学があるのか?とも思っていたのだけれどそれはさておき、なにか見ようかとつんどくのDVDを物色していたら『ソラリス』という、ソダーバーグのリメイクがあって、デッキに放り込んでみたらどうやらテレビが地デジ化する直前の、画面の上下にうるさい字幕が入ったころの録画で、2011年までに切り替えましょう的なことを言っているのでこれは東北の震災の前か後か、とぼんやり思いながら見ていたのだけれど、ジョージ・クルーニーがいかす中年のオーラを出しつつ宇宙ステーションに乗り込み、なるほど確かに女子、というか亡くなった奥さんが登場する。これがどの程度タルコフスキー版と同じか違うかは比べてみないとわからないけれど、少なくとも眠たくはならなかった。ソダーバーグというとじつは『セックスと嘘とビデオテープ』がよかったという印象があり、そしてそれ以外は見たことないまま、なんか聞こえてくる作品名だけ見ると器用に娯楽作を作る人になってしまっているのかなという印象があったので、『ソラリス』どうなのかなという気もしていたけれど、見てみたら、テレビ画面の中から奥さんが語り掛けてくるかんじとか、精神分析が出てくる感じとか、なんか昔見た『セックスと嘘とビデオテープ』もこんなふうだったかな?と思うようなかんじがあって、まぁ哲学的かどうかはともかく、飽きずに見れた。