全国初の“IQ入試” 名古屋商科大、そのココロは?

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新教育の森:
全国初の“IQ入試” 名古屋商科大、そのココロは?
 歯止めがかからない少子化で、大学・短大の受験生数が入学定員に並ぶ「大学全入の時代」が間近に迫っている。減り続ける若者を奪い合い、少しでも優秀な学生を取り込もうと、各校は懸命だ。生き残りの鍵を握るのは入試。名古屋市近郊の私学、名古屋商科大は今年、全国初と銘打って「IQ入試」なるものを始めた。さて、そのココロは−−。【山田大輔
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試験は30分で30問。推理推論能力▽瞬間的記憶力▽数的処理能力▽図形把握能力−−などを判定するという。試験会場のスクリーンに短時間映された文字や数を記憶するなど、一見、「頭の体操」のような問題だ。
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初回となる10月30日の試験は約50人が受験した。合否は通知済みで、栗本さんは「低得点や高得点に偏らず、理想に近い得点分布になった。英語や面接、高校の成績とも関連性はなく、新たな能力を測ることができた」と説明する。入学者の成績などを2年ほど追跡調査し、新試験の効果を吟味していくという。
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ただ、大手予備校の河合塾は「バーベキューをさせて合否判定するなど奇をてらった入試は減り、ここ数年、学力試験の科目を増やすなど、きちんと学力を調べる“王道”に戻りつつある。一方で、AO入試とオープンキャンパスで早期に受験生を囲い込む戦略もある。2本立ての様相だ」と分析する。IQ入試には「本当に潜在能力が測れるのか、生徒が食いつくかどうかにかかっている。今は学生が大学を選ぶ時代。どうしても行きたい大学なら、学力で勝負するのではないか」とややさめた見方だ。