BSでチャップリンの特集をやる。『モダンタイムス』みた。

工場シーンのモダンさにおどろく。
ていうか、1936年の時点で、映画がトーキーになって10年、で、この映画はあえてサイレント的に作っているというのが一つのミソで、というのはそうなのだけれど、それよりも、
工場シーンでのっけから、あちこちの壁面に大画面テレビが設置されていて社長の顔が映り工員(チャップリンやほかの工員たち)を監視しながら命令する、というしかけ。
これにはびっくりすべきだ。薄型壁掛け大画面テレビどころか、トーキー映画がうまれたばかりの時代に、現代でも完全には実現されてないかもしれない双方向テレビ(いわゆるテレビ電話のしくみはインターネットなんかでも普及してきてるかもしれんけれど、あれなんか、カメラと画面の位置関係のせいで、視線がズレて不自然になるんである)を、作品の中に登場させてしまってるんである。
これは、しんじられないほどの予見的想像力ではないかしらん。
トーキーの時代にあえてサイレント的につくる、いわばローテクの映画の中に、あえてウルトラハイテクな映像装置を登場させてるところが、ミソかなあと。