大学の卒業、厳格に 「全入時代」迎え質を確保 中教審(9/11)

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大学の卒業、厳格に 「全入時代」迎え質を確保 中教審(9/11)
 大学の学部教育の見直しを検討している中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の小委員会は10日、卒業要件の厳格化を政府と各大学に求める審議経過報告案をまとめる。政府には全学部共通で身につけるべき能力の指針を示すことを、各大学には卒業認定試験をするなど責任をもって卒業生の質を確保するよう求める。「大学全入時代」を迎え問題になっている大学生の能力低下に歯止めをかけるのが狙いで、文科省は最終報告書がまとまり次第、具体的な対策に着手する方針だ。 (朝日新聞 2007年9月10日)
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http://www.asahi.com/life/update/0910/TKY200709100157.html
《関連記事》
大学学部教育:卒業認定の厳格化を要請…中教審小委
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20070911k0000m040101000c.html
問われる「学士力」、楽じゃないぞ!大学全入時代
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070910i305.htm
大学卒業は狭き門? 認定試験検討も要請 中教審小委
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/kyouiku/070910/kik070910001.htm
大学卒業厳しく=認定試験、高校内容の補習も−全入時代で「学士力」・中教審小委
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007091000839
大学の卒業認定厳格化 中教審小委 「質の保証」を提言
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007091102047792.html
大学卒業厳格に、中教審案・「学士力」導入、認定試験も
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070910AT1G1001R10092007.html

あー。
朝日の記事。

http://www.asahi.com/life/update/0910/TKY200709100157.html
大学の卒業、厳格に 「全入時代」迎え質を確保 中教審
2007年09月10日17時40分
 大学の学部教育の見直しを検討している中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の小委員会は10日、卒業要件の厳格化を政府と各大学に求める審議経過報告案をまとめる。政府には全学部共通で身につけるべき能力の指針を示すことを、各大学には卒業認定試験をするなど責任をもって卒業生の質を確保するよう求める。「大学全入時代」を迎え問題になっている大学生の能力低下に歯止めをかけるのが狙いで、文科省は最終報告書がまとまり次第、具体的な対策に着手する方針だ。
 大学や学部・学科の新設を定める大学設置基準は規制緩和が進み、この10年間だけで大学数は586から756に急増した。一方で、82万人いた大学志願者数は69万人に減った。少子化で学生集めが難しくなり、短大は4年制大学に改組し、既存の私大は次々と学部・学科を新設してきた。
 その結果、学力試験を課さない推薦・AO入試で大半の学生を受け入れる大学が増加。小委員会では、「このままでは学士という学位の水準が維持できない」という意見で一致し、卒業厳格化の方針がまとまった。
 具体策としては、学部教育で身につけるべき能力として(1)日本語と特定の外国語を使って「読み」「書き」「聞き」「話す」ができるコミュニケーションスキル(2)情報や知識を複眼的、論理的に分析、表現できる論理的思考力(3)自己の良心と社会の規範やルールに従って行動できる倫理観――を挙げ、政府には、学習成果の「参考指針」として提示させる。
 各大学には、組織的に学生の学習到達度を的確に把握・測定する体制を整えるよう求める。具体的には、学部ごとの特色に応じた学内試験の実施や、TOEICなど外部の試験の結果の活用などを挙げている。

つぎ毎日。

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20070911k0000m040101000c.html
大学学部教育:卒業認定の厳格化を要請…中教審小委
 大学の学部教育のあり方を審議している中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の小委員会は10日、大学生の「質」の低下を防ぐため、卒業認定の厳格化を各大学に求める審議経過報告書案を大筋で了承した。また、国に対しては、大学生として卒業までに身につけるべき能力(学士力=仮称)を指針として示すことを求めている。
 大学・短大への全志願者数と全入学者数が同じになる「大学全入時代」を控え、同報告書は「入試による『入口』の質保証機能は低下している」と指摘。「出口」管理の厳格化を強調し、卒業認定試験の実施や卒業単位数の見直しなどを求めている。
 また、同報告書は各学部の学生に共通する能力を4分野13項目にわたって列挙し、「学士力」と表現。「異文化に関する知識の理解」「情報を論理的に分析し、表現できる」などのほか、「自ら律して行動できる」「自己の良心と社会の規範に従って行動できる」なども身につけるべき能力に掲げた。
 報告書の背景には、大学生の「量」が増加することに伴い、「質」も低下する恐れがあるという強い危機感がある。質の低下を防ぐため、出口管理の厳格化のほか、教員への研修や学生への補習教育のより一層の充実も求めている。【高山純二】
毎日新聞 2007年9月10日 20時49分

つぎ読売。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070910i305.htm
問われる「学士力」、楽じゃないぞ!大学全入時代
 中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の大学分科会小委員会は10日、大学卒業までに学生が最低限身に着けなければならない能力を「学士力(仮称)」と定義し、国として具体的に示す素案をまとめた。
 えり好みさえしなければ誰でも大学に入れる「大学全入時代」の到来を控え、「大卒者(学士)」の質を維持する狙いがある。各大学に対しても、安易に学生を卒業させることのないよう、卒業認定試験の実施など、厳格なチェックを求める。
 今回の素案に示された「学士力」は、「知識」「技能」「態度」「創造的思考力」の4分野13項目。
 「知識」では、専攻分野の基本的な知識の習得だけでなく、社会情勢や歴史とも関連づけて学ぶことを、「技能」では、卒業後の社会生活を送る際に必要な能力として、日本語と特定の外国語で読み、書き、聞き、話す力の習得を求めた。
 さらに、各大学に対し、授業ごとの到達目標や成績評価の基準を明確にし、学士力がどれだけ定着したか把握するよう要請。大卒の水準維持のため、学部別や全学的な卒業認定試験を実施することも提案した。
 ◆「学士力」の主な項目◆
 【知識】▽異文化の理解 外国などの文化を理解する▽社会情勢や自然、文化への理解 人類の文化や社会情勢などを理解する
 【技能】▽コミュニケーション能力 日本語、特定の外国語で読み、書き、聞き、話すことが出来る▽情報活用力 インターネットなどの多様な情報を適切に使い、活用できる▽論理的思考力 情報や知識を分析、表現できる
 【態度】▽チームワーク、リーダーシップ 他者と協力して行動したり、目標実現のために方向性を示せる▽倫理観 自分の良心や社会のルールに従って、行動できる▽生涯学習力 卒業後も自ら学習できる
 【創造的思考力】知識、技能、態度を総合的に活用し、問題を解決することができる
(2007年9月10日14時41分 読売新聞)

つぎ産経。

http://www.sankei.co.jp/kyouiku/kyouiku/070910/kik070910001.htm
大学卒業は狭き門? 認定試験検討も要請 中教審小委
 大学教育のあり方を検討している中央教育審議会の小委員会は10日、卒業認定試験の導入も念頭に、在学中の学習成果を証明する機会を設けるよう大学側に求める審議経過報告書をまとめた。レジャーランド化を踏まえ、卒業認定を厳格化することで教育の質を保証するのが狙い。
 内閣府などの調査によると、「学外でほとんど勉強していない」という大学生が約半数を占め、学内外での平均学習時間は一日3時間弱だった。大学生は「入学した途端に勉強しなくなる」と言われてきたが、「全入時代」の到来で入学自体も容易になり、大学教育の質が保てないという懸念が出ていた。
 中教審小委は「(現状を放置しては)なし崩し的に安易な成績評価が広がってしまう」と指摘。その上で、多文化理解、コミュニケーション能力、論理的思考力や問題解決力など学部段階で身につけるべき能力を「学士力」と定義した。
 大学に対し、この学士力を参考にして学習成果の到達基準をそれぞれ定め、身に付いたかを把握するため、学部・学科別か全学的な卒業認定試験を検討するよう求めた。
 大学の「入り口」段階についても、「文章表現」「プレゼンテーション」「図書館の利用法」といった入門型の初年次教育を充実化するよう大学側に要請。高校レベルの復習をする補習授業についても充実を求めたが、単位認定はしないようくぎをさした。
(2007/09/10 21:49)

つぎ時事通信

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007091000839
2007/09/10-20:04 大学卒業厳しく=認定試験、高校内容の補習も−全入時代で「学士力」・中教審小委
 大学の学部教育の在り方を議論している中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の小委員会は10日、進級・卒業認定の厳格化や、高校内容の補習実施などを提言する中間報告書をまとめた。大学の定員と志願者数が等しくなる「大学全入時代」到来を控え、学力低下を防ぎ、教育の質を確保するよう国や各大学に求めている。
 また、学部教育で共通に身に付けるべき能力を「学士力(仮称)」と規定。知識や技能の共通指針を各大学に示すよう国に求めた。

つぎ中日新聞

http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007091102047792.html
大学の卒業認定厳格化 中教審小委 「質の保証」を提言
2007年9月11日 朝刊
 大学・短大への入学定員と志願者数が同数になる「大学全入時代」の到来で学生の能力低下が指摘される中、中教審大学分科会の小委員会は十日、卒業に必要な成績評価の客観的基準を設けたり、評価を厳格化したりすることで学生の質保証をすべきだとの提言を盛り込んだ報告書案をまとめた。
 国際比較で学生の学習時間が極端に短いのに、約九割が中退せずに卒業するなど「入るのは難しいが出るのは易しい」とされている日本の大学だが、報告書案は「入試による質保証の機能は大きく低下した」と状況の変化を指摘。卒業認定を厳しくすることで徹底した“出口管理”の強化を求めた。
 少子化と入学定員の拡大による「全入」到来で入学者の学力水準が低下する恐れについても「日本の大学制度成立以来初めて生じる状況」と重く受け止め、「今後教育の質を担保できなければ、国内外からの信用を失う危機にさらされる」と警告した。
 その上で、大学に求める具体的な改革として(1)大学が目指す学習成果や学位授与の方針を明確化して公開(2)客観的な成績評価の基準を共有し、評価を厳格化(3)高校の調査書を積極的に活用するなど入学者選抜の見直し−などを提言した。
 国に対しても、学士課程で求められるコミュニケーション、情報活用、論理的思考などの能力を「学士力」としてガイドラインを示し、出口管理の徹底や評価の厳格化を推進する大学を支援するなどの取り組みを求めた。

つぎ日経

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070910AT1G1001R10092007.html
大学卒業厳格に、中教審案・「学士力」導入、認定試験も
 大学の学部教育の見直しを進めている中央教育審議会文部科学相の諮問機関)の小委員会は10日、学生の能力低下を防ぐため、卒業要件の厳格化を柱とする報告書案をまとめた。卒業までに学生が身につけるべき「学士力」(仮称)という指針を政府が提示することや、卒業認定試験の実施などで学習成果を証明する機会を設けることを求めた。
 小委員会は「多くの大学で大学入試の選抜機能が低下し、入学者の学力水準が担保されない状態となりつつある」と指摘。「大学全入時代」の到来を控え、“出口管理”を強化する必要性を提言した。文科省は今後、小委がまとめる最終報告書をもとに具体的な改革に着手する。
 学生に必要な「学士力」としては(1)専門分野の基本知識を身につけ、歴史や社会と関連づけて理解する「知識・理解」(2)日本語と外国語を使って読み・書き・聞き・話しができるなど、社会人生活で必要な「汎用的技能」(3)協調性や倫理観などの「態度・志向性」(4)これらを活用して課題を解決する「創造的思考力」――の4分野を規定。(23:15)

やれやれ。