- 出版社/メーカー: 東宝
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んでもって結局、原節子は東京の実家に帰って、それから上原謙がなんとなく迎えに来て仲直りしておしまい、みたいなはなし。なんじゃそりゃ。
それはそうなのだけれど、けっこうおもしろかった。原節子はガタイがよくて顔が恐いので、上原謙的にいうと、会社では「美人の奥さんいいなあ」みたいなことになってるものの、ちょっとトゥーマッチなのかもしれないし、そういうところが妙になっとくさせる。上原謙だって天下の二枚目だったんじゃないかとおもうのだけれど、ここではなんともかんとも茫洋とした人物なんである。なので、家で原節子が待ってるとなんだか気詰まりだなあというのもわかるし、かといって積極的に嫌とかいうことでもないし悪気のあるわけでもないし、それで原節子が家出をしてしまうとやはり弱ったなというかんじにはなるもののじたばたするわけでもなし、けっきょくよいあんばいのころあいにひょっこり出張とかいって東京を訪れて原節子を連れて帰ることになるんである。いいかんじですね。
なんか、細かい笑いをちょこちょこいれていたりするし、まぁ気楽に見れるかんじで、拾い物。同時に、戦後の長屋の感じ(これはセット)とか、大阪の街中の感じ(これはロケ)とか、よくて、学生諸君に勧めたくなる。