- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2005/08/26
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バーのママをめぐって、あくどい客の男が何人も登場・・・自分の店を持たせてやると金をちらつかせてみたり・・・
高級アパートにひとり住まいをしているけれど、実家では母親と兄がいて、兄はダメ男なので嫁に逃げられ仕事もうまく行かずデコちゃんに気弱なかんじで金をせびり・・・
というわけで、
最初の数分の、バーの中でおねえちゃんたちがお喋りをしてる場面だけ見たら、『流れる』みたいっていうよりむしろ『赤線地帯』みたいなかんじになるのではと思っていたのが、みるみるうちにきのうみた『稲妻』の世界に。
ところで、
デコちゃんは、戦後に女学校を出てすぐに中年男と見合い結婚(たぶん)したあと旦那が交通事故で死んじゃった未亡人で、喫茶店で働いてたのをスカウトされて銀座へ、ってことになっていて、ストーリーの流れ的にも、バーのおねえちゃんとかやとわれママの未来図として「ふつうに奥さんになる/囲われものになって店を持つ」という二択があるのだけれど、「ふつうに奥さんになる」というのがよっぽど自立した生き方であるように見えるのがおもしろい。客に申し込まれるにせよ、あるいは女学校を出たなり中年男と見合いするにせよ、さして主体性があるとはおもえないはずなのに、もう一つの選択肢が「囲われものになって店を持つ」っていうのだと、なんとなく「奥さんになる」のほうが近代化されてる気になってくる。まぁべつにそういう枠で見る必要なし。