「学生、商店街に助っ人=関西学院大、関西大」

http://book.jiji.com/kyouin/cgi-bin/edu.cgi?20081227-4

2008年12月27日18時32分
●学生、商店街に助っ人=関西学院大、関西大
 「商店街のにぎわいを取り戻そう」。関西学院大と関西大の学生が、兵庫県宝塚市大阪市で地元商店街を活性化させるため、販売促進イベントの企画や街の案内役で助っ人を務めている。出口の見えない不況に加え、若者層の客足離れや経営者の高齢化、後継者不足に悩む商店街に若者の力を生かす試みだ。
 関西学院大は「地域フィールドワーク」の授業で、4月から文系学部18人が宝塚市の阪急逆瀬川駅に近い再開発ビル商店街の活性化に取り組んだ。スーパーと書店の主要テナント2店が移転してビルから客足が遠のき、店主の高齢化などで商店街から活気が失われつつあった。
 学生が受け持ちの商店を訪れてアイデアをぶつけ、フリーマーケットや店の試食品にレシピを付けるなどの販促プランを考えた。最初は戸惑い気味だった商店主も、学生の熱意を受け入れるようになった。
 授業は年内でほぼ終了だが、総合政策学部3年の浦瀬貴裕さん(22)は「学生にできることは限りがあるが、自分たちが何かを変えるきっかけになれれば」と話した。 関西大は昨年9月から、大阪市の中心地の一つ、天神橋筋商店街大阪市北区)でガイド役「町街人(まちがいど)」を社会学部の学生が務める。土、日の昼間2時間、「なんでもきいてや」の文字が躍るはっぴ姿の学生が交代で商店街に立つ。同じ世代の若者らに商店街の良さを分かってもらうことも狙いだ。
 来年の干支(えと)の牛を描いた手作りの大型絵馬を商店街に掲げたり、店主の顔写真入りの案内マニュアルを作ったり。ユニークな販売促進を繰り広げている。
 同学部3年の石井達也さん(23)は「はっぴ姿が最初は少し恥ずかしかったが、地元の人が声を掛けてくれ、逆にいろんなことを教わって楽しかった。卒業までに何かしら自分なりの活性化プランを提案してみたい」と語った。(了)