<なみおか映画祭>今年限り ポルノ上映で補助金打ち切り

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050908-00000144-mai-soci

 全国の映画ファンに親しまれている青森市の「中世の里なみおか映画祭」の実行委員会は8日、映画祭を大幅に縮小し、今年で最後とすることを決めた。日活ロマンポルノを特集する企画に、市教委が補助金130万円を打ち切り、会場も貸さなくなったため。文化庁は日活ポルノの芸術性を認めて補助を決めていた。
 映画祭は92年に「映画館のない町で国内にないような映画祭をやろう」と青森市と合併する前の旧浪岡町で始まり、今年が14回目。これまで国内外からフィルムを買い取るなどして上映してきた。今回は11月19日から23日まで、日活の巨匠と言われた神代辰巳監督を取り上げ、22作品を上映する予定だったが、内容を知った市教委が「補助事業にふさわしくない」として、実行委に補助金を出さないことを伝えていた。
毎日新聞) - 9月8日22時39分更新

神代特集に映画的に興奮するようなシネフィルは青森市教育委員会さんにはいなかった、というお話。
そういう私も、5本ぐらい?見たけどさほど強烈に好き!というわけでもないとおもう。別に神代特集にさしたる思い入れはないけれど、映画祭をやろうというのであればその特集にストップをかけよう、とは思わないと思う。

宵待草 [VHS]

宵待草 [VHS]

ミスター・ミセス・ミス・ロンリー [VHS]

ミスター・ミセス・ミス・ロンリー [VHS]

ベッドタイムアイズ [VHS]

ベッドタイムアイズ [VHS]

あと「地獄」ってのと「赤い帽子の女」ってのを見たと思うけど(どれもTVの深夜かレンタルビデオで見たんだな、だから、どれもたぶん一般映画の作品なのですね)、まぁ、ぜんぶ「ちょっとかわった映画だなあ」という印象はあったけれど、
「宵待草」がなんとなく脱力的によかったのと、「地獄」が原田美枝子のけっこうへんな怪談話で印象に残ったのと、原田美枝子が脚本までやった「ミスターミセス・・・」もいちおうよかった覚えがあるぐらい。
追記。「もどり川」ちうのも見ていたので6本、か。なんだかんだいって見てるなあ。でもとくにどうこう、ということはないんで、神代ってひとのを深夜TVでやってるので見ておこう、くらいのかんじで見てるんで、あまりほめられたものではないね)

ここまで書いて、れいによって「おとなり日記」というのをざっとみてみたけれど、
どうも、わたしはですねえ、このニュースをいいチャンスにして青森のことを田舎だとか無教養だとか嘲笑しようとは、やはり、思わないわけで、
まぁ、神代のためにそこまでの感情を吐露する資格のあるのは、この映画祭とか他の映画祭とかを運営してがんばっている現場の人たちであるとか、あるいは、かなりのシネフィルで、神代作品をかなり見ていて理解もして愛情も傾けている、というような人に限られてくるだろう。
神代辰巳という名前は、多少なりとも映画に関心を持った人なら、聞いたことはあるし、すごかったらしいという噂も耳にしているはずの、まぁ、早くに亡くなってしまったこともあって神話的な名前なのだけれど、
その名前を聞きかじって知っていて反応して、相手が青森で教育委員会だったりするとここぞとばかりに嘲笑する、というのは、やはり正しい態度ではないような気はする。
映画祭にせよなんにせよ、運営して行こうとか、まともなことをやってこうとか、がんばろうとすると、かならずさまざまな障害にでくわすもので、多くの場合頓挫してしまうし、それは覚悟の上のはなしだとおもうのである。
それを、暢気な対岸からどうこういう筋合いではないだろうとおもう。