『夢分析の世界』。夢はカウンセラーに合わせてメッセージを送ってくる。

時間ができたら、ということで置いてあった本を読む。ひとつのケースを一冊かけて紹介する。やっぱり事例を読むのはおもしろい。ちなみに、『女坂』というタイトルで出ていた本の加筆修正版だということで、『女坂』は10年以上前に研究室に買っていたままなんとなく読んでなかったのだ。なのでよかった。まぎらわしいけど。

夢分析の世界:四つの症状をもつ女性の事例

夢分析の世界:四つの症状をもつ女性の事例

女坂―夢分析の世界 (シリーズ カウンセリングの記録)

女坂―夢分析の世界 (シリーズ カウンセリングの記録)

で、夢がたくさん出てくるけれど、とてもわかりやすい。わかりやすい夢だということで、クライアントによる夢の報告の文章があり、それにつづいて著者がその骨子を辿りなおすと、それだけで深層心理的な意味が浮かび上がってくるよう。
で、この本にも書いてあることなのだけれど、フロイト派の分析を受けると患者さんはフロイト派的な夢を見てくるようになるし、ユング派のクライアントはユング的な夢を見てくるようになるわけで、東山先生のクライアントはわかりやすい夢を見てくるということなのだろう。明晰で、力がある、ということなんやろなあと思う。