ひとりジャン・ルノワール映画祭。『トニ』『ピクニック』『獣人』『ゲームの規則』『河』『黄金の馬車』『恋多き女』。

連休らしい企画をということで、下宿につんどく状態のビデオやDVDの山の中から未見のルノワールを見ることにした。けっこうあった。七本立てというと、けっこうなプログラムである。
ルノワールって、けっして得意なほうじゃなくて、なんかこうムンムンした雰囲気という印象があって、こっちにそれなりの態勢がないと見れないと思っていて、しかし、いっそまとめて見ることにしたらいきおいがついていいんじゃないかという。で、昔、いくつか見たときにはなぜか昼間から安いワインか何かを飲みながら見ていたという記憶があって、それが悪くなかったという記憶があったので、やはり安いワインをコンビニで買ってきて飲みながら見た。悪くなかった。

トニ [DVD]

トニ [DVD]

ピクニック [DVD]

ピクニック [DVD]

獣人 [DVD]

獣人 [DVD]

ゲームの規則 [DVD] FRT-265

ゲームの規則 [DVD] FRT-265

河 [DVD] FRT-255

河 [DVD] FRT-255

黄金の馬車 [DVD]

黄金の馬車 [DVD]

恋多き女 [DVD]

恋多き女 [DVD]

シルヴィア・バタイユアンナ・マニャーニイングリッド・バーグマンも魅力的だったし、ルノワール自身もいい役を演じてとても魅力的だった。

ジャン・グリュオーは、ルノワールがいかにして俳優やスタッフを魔法にかけてしまうかについて、こんなエピソードを紹介している。洒落たカフェで俳優たちがりんごのタルトを食べ、シャンパンを飲むシーンで、ルノワールは本物のタルトとシャンパンにするように念を押し、俳優以外のクルーにもたっぷりと振る舞い、ワン・ショットが終わるたびに彼らを褒めちぎり、「四回目のショットのころには、ミュージシャンも含めて全員が楽しい気分になり、この本物の陽気さが画面にまで浸透した」(バーガン「ジャン・ルノワール」)と。

いいですねえ。