通勤電車で読んでた『子どもとあそび』。

子どもとあそび―環境建築家の眼 (岩波新書)

子どもとあそび―環境建築家の眼 (岩波新書)

学生に薦めた新書本を意地になって通勤電車で読むシリーズ。これもいいですねえ。まぁ、読む前は「子どもの遊び場がなくなった」なんて言われたら、いやいやそんなこといわずに、いま子どもが遊んでるところを注視しましょうよ、と言いたくなってもいたし、子どもが鉛筆を削れないだの川で泳げないだの言われたら、あたりまえじゃないの、それより子どもが新しい世界に適応してどう進化してるかを見ましょうよ、と言いたくなってたんで、まぁそれはそうなんである。
でも、この本、著者は環境建築家っていうことで、子どもの調査とかいろいろやっていて書いているので、まぁこの本じたいは新聞のコラムをまとめたものなので堅苦しいデータとかはさほどでてこないけれど、きちんと書いてある。で、環境デザインとかいうと、それはそれでけっこう興味があって、アフォーダンスとか書いてないけどそういう方向性の興味で楽しく読んだってのはある。あと、学生に薦めるときに言ってたのが、この本、1992年の本で、いまの学生の生まれた頃ってことである(いちおうゲーム機やケータイには言及できている)。その意味では、ジャストともいえるし、この20年間の「その後どうなった」を自分で考えるのにもいい本ともいえる。