日本の古典文学のテキストの中から、子捨てとか暴力とかその他その他とか、えげつない例を紹介する本。えげつなくて引いてしまうところもあるけれど、まぁいわゆる近代的な感覚とは異質だったよということをわかりやすーくなっとくさせてくれるという点ではとてもいい本。家族論の授業を担当してた時だったらもっとダイレクトに助かっただろうけれど、そうでなくても、学生さんたちに勧めたい。「昔の日本の子育てはよかった」「昔の家族はどうのこうの」みたいなことを言う人を絶句させる本である。文章も読みやすいし。これが新書だったら言うことなかったんやが。