通勤電車で読む『ある行旅死亡人の物語』。これはとてもよかった。

例によってTwitterで見かけたんだと思う。ノンフィクションで、とあるアパートで孤独死したある身元不明の女性、古い金庫に現金3400万円を残し、右手の指が全部なかった、住民票は無く、数十年ひっそりと住み続けたアパートの契約は別の人の名義で…等々。ふとしたきっかけで興味を抱いた新聞記者ふたりが、わずかに残された手掛かりから、警察も探偵もわからなかった彼女の身元をしらべはじめる。亡くなった彼女の人生がかすかに浮かび上がる…
とてもよかった。卒論を書いている学生さんにもすすめた。資料や聞き取りから、あるひとの人生を浮かび上がらせる、みたいなことは、勉強になるっていうか、こういうのをたくさん読んでるときっといいだろうなというか。